米抵当権実行150万件に増加も、10万人失業か-住宅市場不況深刻に

自分の資産はしっかり握り締めておくべき だ。過去16年で最大の値下がりを演じている米国の住宅価格は、さらに悪化し そうだからだ。

不動産業者やエコノミスト、アナリスト、米連邦準備制度理事会(FR B)当局者などによると、150万人を超える米国人が自宅を失い、住宅関連業界 では10万人が解雇される可能性がある。また、信用度の低い借り手向けのサブ プライム住宅ローン会社では、さらに100社が経営破たんの恐れがあり、金融 株は、住宅ローンの焦げ付き懸念から下げ幅を拡大する可能性がある。

米国の住宅販売の半分以上を占める春の住宅購入シーズンはこれまでのとこ ろ期待外れの結果で、全米住宅建設業者協会(NAHB)は、先月の販売増加見 通しから一転して6四半期連続の減少予想を示した。ムーディーズ・エコノミ ー・ドット・コムのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏は、「調整はあと 1年続くだろう」とみる。

2006年まで5年間続いた住宅ブームで、米国の持ち家世帯数は過去最高に 達したが、ここにきてデフォルトは増加し、サブプライム住宅ローン会社の経営 破たんが相次ぎ、売れ残り住宅は増加している。この状況が1991年と同じパタ ーンをたどるとすれば、住宅市場の不振は少なくともあと1年続き、リセッショ ン(景気後退)を招きかねない。カリフォルニア州の不動産業者協会の次席エコ ノミスト、ロバート・クラインヘンツ氏によると、新築住宅販売件数は1989年 7月から1991年1月までに45%減少し、このリセッションで米国の雇用は約 1%(110万人)失われた。

今回の住宅市場の不振では、新築住宅販売は2005年9月以降、28%減少し ており、入手可能な直近データでは1月が底となっている。米失業率は5年ぶり の低水準にあるものの、住宅ローン関連部門の雇用は1月だけで約2000人減少 した。06年初め以降、住宅金融会社8000社のうち少なくとも24社がこれまで に、事業の閉鎖や売却を余儀なくされている。

サブプライム住宅ローン会社2位のニュー・センチュリー・ファイナンシ ャルは300人を削減した。同社の株式時価総額は先週、78%減少し、破産法適 用を申請するとの憶測が高まっている。住宅ローン部門の売却を目指しているフ リーモント・ゼネラルは、米連邦預金保険公社(FDIC)から先週、サブプラ イム・ローンの実行中止を命じられた。

UCLAアンダーソン・フォーキャストのディレクター、エドワード・リ ーマー氏は、サブプライムの危機は「不動産市場からエネルギーを奪った」と述 べ、「価格が上昇するには新規の資金が必要だが、こうした資金はしばらく入っ てこないだろう」と指摘した。

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