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丸栄株の300円乗せ迫る、公示地価上昇をにらむ-名古屋好立地に視線

名古屋地盤の百貨店である丸栄の株価が4連 騰。この日は一時15%高の299円まで上げ、昨年4月以来となる300円回復が 目前に迫っている。3月下旬に発表となる公示地価では、好景気に沸く名古屋 周辺地価の上昇が見込めるとの期待があり、ここ数年の恒例となっている公示 地価発表前に人気化する流れが今年も鮮明になり始めた。

また昨日6日には、名古屋駅前にトヨタ自動車、東和不動産、毎日新聞な どが共同で建設した「ミッドランドスクエア」が、昨年9月のオフィス棟オー プンに続き、複合商業施設やスカイプロムナード(屋外展望施設)も開業して グランドオープン。地価上昇や人の流れが活発化することへの期待が、この日 の東証1部の上昇率トップに丸栄株を押し上げている。

市場では、「名古屋駅前に大型のオフィスビルが完成したことで、地価の上 昇期待が高まった。M&A(企業の合併・買収)に関連して丸栄がターゲット になるとの観測もある。暖冬の影響で業績は芳しくないものの、立地が良い」(S MBCフレンド証券投資情報部の中西文行グループマネジャー)との声が聞か れた。

丸栄は名古屋でも屈指の繁華街である栄にあり、パルコや三越、松坂屋な どが隣接している。昨年8月に発表された国税庁の路線価では、名古屋地区の 地価上昇が際立った。全国の路線価上昇率トップは、名古屋の「中村区名駅1 丁目・名駅通り」で、前年から26.4%上昇した。

中部経済の改善続く、公示地価注視の動きも

経済産業省・中部経済産業局が2月に発表した中部地域の総合経済動向 (06年版)によると、管内の経済活動は年を通じて改善の動き。個人消費も雇 用・所得の改善が消費者マインドの改善につながり、年を通じて持ち直したと いう。設備投資は幅広い業種で増加。倒産件数は2年ぶりに減少しており、堅 調な中部経済を裏付ける結果となった。

こうした中、ゴールドマン・サックス証券の穴井宏和シニアアナリストは 7日付のリポートで、今月下旬発表の公示地価を見据え、「バブル期の地価上昇 は需要の裏付けもなく、ほぼ全面高の地価上昇であった。しかし、今回の地価 回復局面においては、キャッシュフローと需要の裏付けのあるエリアでしか地 価は上昇していない」との認識を示している。

丸栄の株価推移を見ると、2001年以降では、毎年3月から4月にかけて出 来高、株価が上昇する傾向が強い。03年4月7日に400円乗せ、05年は3月24 日に427円を付ける場面もあり、公示地価の発表を控え、買い注文が入りやす い特性を持っている。

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