韓国:個人の米不動産投資が活発-資金流出が景気に影響との懸念も

韓国の首都、ソウルに住むプログラマー、 キム・ジョンヒュンさん(32)は、米ニュージャージー州にある自動車3台用 のガレージやプールが付いた4ベットルームの1戸建て住宅に100万ドル(約 1億1600万円)を投資することを検討している。

2006年に不動産相場が4年ぶりの高水準に達したソウルでは、この額では 3ベッドルームのマンションしか買えない。キムさんは、米国でなら「より質 が高く、広い家」が買えると話す。

既婚のキムさんは今のところ米国に移住する計画はなく、米国の住宅購入 は純粋な投資だ。ソウルの不動産会社、ルーティツ・コリアを通じて購入する という。

06年に韓国人が海外不動産に投じた額は前年比34%増の7億8600万ドル。 そのほぼ半分が米国の不動産だ。韓国の中央銀行によれば、購入の対象となっ ているのは商業用不動産よりむしろ住宅だという。

1997-98年のアジア金融危機の際に導入された規制が昨年5月に緩和され たことがこうした投資の急増につながっている。韓国財政経済省は今年、個人 が海外不動産に投資できる上限を300万ドルと3倍に引き上げた。

SKセキュリティーズ(ソウル)のエコノミスト、キム・ジェユン氏は、 この規制緩和は行き過ぎたと指摘する。資金流出の拡大で国内景気が冷え込む 可能性があるという。同氏によれば、韓国の経常収支は10年ぶりの赤字に向か っている。

キム氏は「資本流出は強まるばかりで、韓国人の海外旅行と海外留学好き と相まって、経常収支を赤字に陥らせる」と語る。輸出の伸びが5年ぶりの低 水準になっていることや、サービス収支の過去最大の赤字も、経常収支の赤字 要因だという。アジア3位の経済大国、韓国の経常収支は1月、5億1070万ド ルの赤字となった。

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