【個別銘柄】NTT、シャープ、ソニー、主力輸出株、高島屋、新日鉄

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

NTT(9432):3.4%安の60万2000円と3日続落。2007年の年明け以降 で初めて終値ベースで75日移動平均線を下回った。東西地域会社が08年3月 期の事業計画を1日に発表。FTTH(光ファイバー通信)関連の費用負担が 増加するうえ、従来型の音声電話の減収も響き、来年度は大幅な減益見通しと なった。これを受け、投資家の失望売りが膨らんだ。

シャープ(6753):2.0%安の2165円。大型テレビ向けの液晶パネルの最先 端工場を建設する計画が明らかになった。競争力強化に期待感はあるものの、 輸出関連銘柄には逆風となる円高が進行しているほか、設備投資増強の動きは 足元の相場テーマになりにくいと言われた。

ソニー(6758):5.5%安の5830円で安値引け。2月13日以来、約2週間 ぶりの6000円割れとなった。中国を発信源とした世界連鎖株安で、円キャリ ートレード(円借り取引)の巻き戻しに対する警戒感が強い。1日のニューヨ ーク市場で1ドル=116円台まで円高が進行したこともあり、輸出採算の悪化 が懸念された。米銀大手JPモルガン・チェースは1日、キャリートレードの ポジションの大半を「解消」し、より「ディフェンシブ」な投資姿勢を取るよ う推奨。

時価総額上位の輸出株:TOPIXコア30指数は、一時1.6%安の

1070.41ポイントを付け、2月の上昇をほぼ帳消しにした。三菱UFJ証券の 白木豊シニアストラテジストは1日付で「思い出される06年前半の乱高下」 と題するリポートを発行。「楽観論の反動と足元の冴えない経済指標を注視す る局面に移行しよう」と指摘。その上で、「今後2-3カ月間は底値模索を続 けると予想する」とした。松下電器産業(6752)が1.9%安の2315円、ホンダ (7267)が1.4%安の4270円。

高島屋(8233):2.1%安の1508円と6連敗。一時1496円まで売られ、 昨年11月以来となる1500円割れとなった。新宿店の大幅な落ち込みなどの影 響で、2月の売上高(速報ベース)は3カ月連続で前年実績を下回った。国内 消費の回復力が鈍い中で業績の先行き不透明感が高まっている。一方、旗艦店 の新宿を中心として売り上げの伸びた伊勢丹(8238)が2.1%高の2195円と反発、 業績改善中の大丸(8234)も3.3%高の1680円。

石油関連株:軒並み高。イラン問題など地政学的リスクの上昇を受けて、 原油先物価格がしばらく上昇基調を継続するとの見方が広がっている。ブルー ムバーグ・ニュースが毎週木曜日(米国時間)に行うヒアリング調査によると、 アナリストやトレーダーなど40人のうち、16人(40%)が、来週の原油相場 は上昇すると予想している。円高進行で主力輸出株に売り注文が入る中、原油 関連株に買い注文を入れる向きも増えたようだ。新日本石油(5001)は3.3%高 の888円で終了。

新日本製鉄(5401):終値は1.5%高の817円。午後に入って急伸、一時 854円まで買い進まれ、2月27日の高値858円に接近した。好業績、世界的な 業界再編機運などを背景に、昨年11月以降に上昇基調を強めている。アナリ ストらの目標株価はこれまで800円から900円となっていたが、1日の業績上 方修正や増配を受けて、ドイツ証券が1000円、メリルリンチ日本証券が900 円に引き上げた。テクニカル・アナリストだけでなく、ファンダメンタルズ・ アナリストも上場来高値(984円、89年)更新が可能と分析し始めた。

神戸製鋼所(5406):終値は1.1%高の481円。上下2.7%以内での変動が 続いた。鋼材需要は依然好調だが、環境対策費用の増加や電子材料事業の下振 れなどで、07年3月通期の連結経常利益は前期比3.9%減の1700億円にとど まる見通し。増額修正があるとみていた向きもあったため、上値が押さえられ た。2月27日に付けた521円からの高値下落率は10%弱。

日新製鋼(5407):0.2%安の524円と反落。一時は3.8%安の505円まで 値を下げた。ニッケル価格の上昇一巡や、需要家の間で高騰するステンレスの 代わりに普通鋼やアルミを使うケースが増え、ステンレスの需給が悪化する可 能性も意識され、来期業績は楽観視できないとの見方が広がった。

アデランス(8170):3.5%安の2935円と6日続落。男性、女性用とも国 内での売上高が計画を下回ったなどとして、07年2月期の連結経常利益予想を 92億円から83億円に下方修正したことが失望売りを招いた。減額修正は、今 回で3度目。UBS証券は同社株の妥当株価を2600円から2500円に引き下げ。

三洋電機(6764):3.7%安の184円と反落。ノート型パソコンに搭載され ている電池パックに不具合が見つかり、リコール(回収・無償交換)を実施す ることから、今後の費用負担増加や会社の信用力低下に対する懸念が高まった。

巴工業(6309):大幅反落。一時4.7%安の1753円まで値を下げた。複数の 大型案件の納期が下半期にずれ込んだとして、中間期業績見通しを大幅に下方 修正したため、売り圧力が増した。07年4月中間期の連結経常利益は前年同期 比36%減の10億3000万円になる見通しで、前回予想から26%の減額。終値 は4.1%安の1764円。

エネサーブ(6519):午後2時過ぎに急騰、結局12%高の603円で取引を 終えた。一部報道で大和ハウス工業がエネサーブを買収し、株式の50%超を取 得し、子会社化すると伝えられたことで買い注文が殺到した。日経テレコンに よると大和ハウスがエネサーブの深尾勲社長らが保有する株式30%程度の取得 に向け、株式公開買い付け(TOB)を実施する。

東京建物(8804):6.0%高の1709円と4営業日ぶりに急反発。マンショ ン分譲に加えて、金融手法を駆使した利益の積み上げが期待できるとの期待が 広がった。クレディ・スイス証券は1日付で同社株の目標株価を1400円から 1800円に引き上げた。「デベロッパーにとって、競争力のある開発案件を保有 しておくことが長期的な生き残りに必要」(望月政広アナリスト)

郵船航空サービス(9370):大幅続伸。一時6.4%高の3060円まで上げ幅 を広げ、昨年10月4日以来約5カ月ぶりの高値水準を回復した。終値は3.3% 高の2970円。海外事業の貢献などにより、2008年3月期業績が2けたの利益 成長を達成するとの見方がアナリストの間から出ている。UBS証券は投資判 断を「中立」から「買い」に引き上げ。

日興コーディアルグループ(8603):3.0%高の1252円。朝方は前日終値 (1216円)近辺で推移していたが、午後半ば過ぎから買いが優勢となった。米 シティグループによるTOBや海外ファンドの買い支えなどを期待した買いが 入った。山本有二金融・再チャレンジ担当相は2日の閣議後会見で「虚偽報告 をして社会的影響があるかどうかの判断は東京証券取引所に任せてあり、適正 かつ迅速に判断いただけるものと理解している」と語った。

積水ハウス(1928):2.9%高の1798円。商業ビルの売却益が膨らみ、前期 は利益が急増した。今期も増収増益の見通しを立てており、収益性の向上を評 価した買いが入っている。ゴールドマン・サックス証券が1日付で目標株価を 2076円から2370円に引き上げたことも、株価の先高観を誘った。

不二家(2211):3.1%高の264円で終了、一時5.9%高の271円まで買われ た。事実上休止していた菓子類などの生産を順次再開し始めたことで、営業面 でも再開に向けた準備がさらに進むとの期待感が強まった。市場では「今後は 業績などさまざまな要因で株価は動くことが見込まれる」(立花証券の平野憲 一執行役員)と言われ、一段の上昇には確認事項が多いとされた。

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