【個別銘柄】ソフバンク、アドテス、大氣社、新日鉄、日興コ、三洋電

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

ソフトバンク(9984):午後の取引で一段安。相場心理を冷やした。終値は

7.4%安の2775円。過去の会計処理の訂正を迫られるリスクがあると一部のア ナリストが投資リポートで見解を示し、それを英紙フィナンシャル・タイムズ (FT)が引用、報道したことから、会計に対する不安を誘った。会社側は 「アナリストの事実誤認および憶測に基づくもので、そのような事実は一切な い」とコメント、関係官庁とも協議して「しかるべき対応をとる」とした。

アドバンテスト(6857):1.8%安の5440円で終了。一時は5370円まで下 げ、過去半年の安値5360円に接近した。1月の鉱工業生産指数(速報)で、 半導体や液晶を含む「電子部品・デバイス業」の在庫指数が前月比1.4%増と なったことが明らかになり、過去最高水準にある在庫が今後の収益を圧迫する との警戒感が広がった。ハイテク株全般が安く、ファナック(6954)が1.1%安 の1万460円、京セラ(6971)が0.9%安の1万680円。

ホンダ(7267):終値は2.0%安の4330円。中長期的な株価トレンドを探 る上で重要視される13週移動平均線(前週末:4556円)を下回った。日本株 相場全体の下げに加え、2月の登録車販売台数(日本自動車販売協会連合会が 公表)が前年同月比8.7%減の32万2446台と低迷、20カ月連続のマイナスと なったことも嫌気された。トヨタ(7203)も3.7%安の8020円。

大氣社(1979):3日続落。終値は5.8%安の1350円で東証1部値下がり 率8位。空調工事の競争激化に伴う採算悪化を受け、受注案件について損失引 当金を積み増すとして、07年3月期通期の利益予想を下方修正。投資家の失望 売りを誘った。

新日本製鉄(5401):午後1時30分の業績見通し公表を受けて買い注文が 集まった。終値は1.5%高の817円で、午後1時7分に付けた776円(前日比

3.6%安)から急速にもどした。製造業を中心に同社の高級鋼板に対する引き 合いが強い。07年3月期の連結純利益予想を3100億円から3450億円に11% 増額したことから買い圧力が増した。年間配当を1円増配することや、新たに 1000億円を上限とする自社株取得枠の設定も後押しした。

日興コーディアルグループ(8603):6.0%高の1216円。一時は1240円ま で上げ幅を広げる場面もあった。米国の資産運用会社が同社株式を約1%買い 増し、発行済み株式の7%超を保有していることが明らかになった。海外ファ ンドによる同社株の買い増しが相次いで表明されていることから、こうしたフ ァンドの買いが下支え要因になるとみられた。28日はストップ安となる15% 安の1147円で比例配分。316万株の売り注文を残していた。

三洋電機(6764):急反発。終値は6.2%高の189円で、東証1部の値上が り率4位。証券取引等監視委員会から過去決算の会計処理の妥当性について調 査を受けているが、監視委が処分を見送るとの報道があり、同社の株式が上場 廃止の可能性もある監理ポストに移されるとの不安が後退した。

キリンビール(2503):1.0%安の1812円。消費者のアルコール離れや飲酒 運転の取り締まり強化の影響でビール市場の低迷が続いている。2月以降、業 界再編機運で株価上昇を続けたが、「企業数の減少だけでなく、流通するブラ ンド数の削減が業界の効率化には必要」(英系格付け会社のフィッチ)との分 析リポートも出て、冷静な向きも増え、いったん売り圧力が増した。

大手ゼネコン:軒並み安い。名古屋市発注の市営地下鉄工事入札をめぐる 談合事件で、公正取引委員会がこれら5社に対し、独占禁止法違反(不当な取 引制限)で刑事告発したことが嫌気された。大林組(1802)が1.1%安の788 円、鹿島(1812)が1.9%安の616円、清水建設(1803)が0.6%安の708円。

シャープ(6753):0.7%高の2210円と反発。音響・映像(AV)と液晶事 業の責任者である片山幹雄専務(49)が社長に昇格する人事を発表した。ドイ ツ証券の中根康夫アナリストは投資家向けリポートで「豪腕、切れ者で、抜群 の行動力を持つとの評価が定着している」と紹介、「シャープが長期的にディ スプレイ業界で勝ち組の地位維持を図るため業界全体の利益に立った視点・経 営戦略が求められる」と述べた。

九九プラス(3338):ストップ高水準の前日比1万円(11%)高の10万 4000円で62株の比例配分。3万6500株の買い注文を残した。同業2位で三菱 商事が親会社のローソン(2651)から20%の出資を受け入れることが決まり、財 務基盤の強化や業界内での存在感向上などが期待された。

ローソン(2651):前日終値と同じ4540円で終了。出来高は75万株にとど まり、前日から45%減少した。増資時の引受価格が1株当たり12万1700円と、 28日終値に29.5%のプレミアムを乗せた価格だったため、「マイノリティー 出資の割にはプレミアムが高い。ローソンが株主に対して九九プラスへの出資 を正当化するためには相当のシナジーが不可欠」(野村証券の正田雅史シニア アナリスト)と言われた。

システムプロ(2317):一時3.5%高の11万7000円を付けた。1968年創業 で銀行や生損保業界などに営業基盤を有するカテナ(9815)と資本業務提携す ることが前日明らかになり、収益基盤の安定化などが期待された。ただ午後の 取引で日本株相場全体が下げると、売りが増え、結局1.8%安の11万1000円 で取引を終えた。

セガミメディクス(2797):4.8%高の2420円。同業のセイジョー (7429)と資本・業務提携することで合意していたが、経営統合というさらに 踏み込んだ形を取ることを28日に公表。出店ラッシュで単価下落が続くドラ ッグストア業界で、効率的な経営を進めて収益力を確保するとの見方が広がっ た。セイジョーは0.9%安の2790円。

セシール(9937):7.0%高の491円で終了。東証1部上昇率ランキングで 1位。一時495円まで上昇し、06年9月半ば以来の高水準に値を戻した。昨秋 にカタログを刷新、需要期に即した商品展開を心掛けたこともあり、2006年 12月期は13億円の連結最終黒字を確保した。4期ぶりの黒字転換を受けて、 投資家も買いを入れた。

TBS(9401):急伸。終値は6.6%高の4180円で、東証1部の値上がり率 ランキングで2位。楽天(4755)とTBSの両社は前日、提携協議におけるすべ ての合意事項が失効したと発表。事態進展の思惑を背景に、個人投資家などの 買い戻しが活発化した。23日時点での信用残は、売り201万株、買い20万株 で、信用倍率は0.10倍。

タムロン(7740):急騰、一時4.9%高の2660円を付けた。デジタル一眼 レフカメラの市場拡大に伴い、一眼レフカメラ用など交換レンズの販売が好調 なところに、携帯電話用レンズで新規顧客も獲得しており、収益拡大期待が高 まった。終値は3.0%高の2610円。ゴールドマン・サックス証券は28日付で タムロン株の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、強い買い推奨リス トに採用した。

富士重工業(7270):1.7%高の657円。2010年度を最終年度とする新中 期経営計画を前日発表したが、反応は限定的。最終年度の利益率目標数値は現 行計画から引き下げられており、達成確度が高まったと見られる半面、実現に 向けたポイントである新商品の動向を注視したいとの声がアナリストから上が り、売り買いが交錯した。

不二家(2211):2.4%高の256円と反発、一時262円まで上昇した。チ ョコレートなど菓子の生産再開をきょう表明すると一部報道で伝えられ、経営 再建に向けた動きの進展に期待感が高まった。

吉野家ディー・アンド・シー(9861):4日続落。終値は0.5%安の19万 7000円。2010年度を最終年度とする中期計画を発表。最終年度の経常利益は 過去最高となる見通しだが、数値の実現性に懐疑的な見方が出ている。また、 きょうから「牛丼」の販売時間を延長し、これに合わせて販売を休止していた 「牛皿」などの販売も再開したが、収益拡大効果は限られるとして、市場の反 応は鈍い。

パーク24(4666):一時は3.9%高の1725円まで買われた。28日に第 1四半期(06年11月-07年1月)の連結業績を発表。需要の伸びに運営駐車 場の収容台数を大幅に増やすことで対応したことが寄与し、2けたの増収増益 となった。終値は0.6%安の1651円。25日移動平均線(1681円)は割り込ん だが、75日移動平均線(1607円)の上方で食いとどまった。

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