ヤフー:ジャスダック重複上場-投資家安心、事業拡大注力と社長(2)

ポータル(玄関)サイト国内最大手のヤフ ーは28日、ジャスダック証券取引所に上場した。井上雅博社長は同日の上場記 念セレモニーで、東京証券取引所との重複上場で投資家の不安を払しょくできた とし、今後はインターネットをめぐる環境変化に合わせた事業の拡大に注力する との考えを示した。

井上社長はセレモニーで、重複上場で「投資家も安心して取引ができるよう になるはず」と指摘した。そのうえで、「ヤフーとしては、まだまだこれから取 り組まなければならないことがあり、成長性、先進性のイメージが高いジャスダ ックからパワーをいただきたい」と述べた

東証は上場廃止基準について「少数特定者持ち株数が上場株式の75%を超 えている場合、1カ年以内に株式数の75%以下とならないとき」と規定してい る。ヤフー大株主のうちソフトバンクと米ヤフーの2社で持ち株比率の約74% を占めている。東証の上場廃止規定に抵触した場合でも、投資家はこうした規定 のないジャスダック市場でヤフー株の取引を続けることができる。

多方面の事業拡大へ注力

井上社長はセレモニー終了後、ブルームバーグ・ニュースに対し、「イン ターネットはパソコンだけのものではなくなり、携帯電話でも家庭のテレビでも カーナビゲーションでも使えるようになりつつある」と指摘し、これに対応して 広範囲なネット利用ができる事業を一段と拡大させる考えをあらためて強調した。 また、「サービスそのものもまだ開始10年であり、さらに磨きをかけ、発展さ せる必要がある」と語った。

また、井上社長は、株式相場がほぼ全面安となった同日の上場について「株 価はわからない。日によって上がったり下がったりするもの」と述べ、冷静に受 け止めていることを強調。そのうえで、「会社で常々言っているのは、基本的に は業績を上げ企業価値を高めること、もうひとつは正確な内容の情報を迅速に開 示することであり、それらの部分をきちんとすること」と指摘した。

ヤフーは都心の六本木ヒルズに拠点を構えるが、港区赤坂のミッドタウン・ タワーにも事務所を拡張し、大幅な人員増や事業拡大に対応する。井上社長は、 次のステップについて「事業を粛々と続ける」と述べるにとどめた。

ジャスダック上場に伴う株主還元策として、記念配当を実施する可能性に関 して、井上社長は「現在のところでは、まったく検討していない」と語った。

ジャスダックはヤフーについて、時価総額や純資産、流動性など一定の基 準を満たしている銘柄である「Jストック」銘柄に選定した。

独立系投資顧問マーケット・アンド・テクノロジーズの内山俊隆・代表取締 役は、この上場によりジャスダックの指数連動型投信などの組み入れ需要はある ものの、すでにマーケットでは織り込み済みという。また、ライブドアの事件以 降に低迷が続いていたネット関連や新興市場関連銘柄が「今後本格的に復活する ときのけん引役として象徴的な存在になる可能性が高い」との見方を示した。

ヤフーの株価終値は、東証で前日比1400円安(3.0%)安の4万4950円だ ったのに対し、ジャスダックでは東証での前日終値比1350円(2.9%)安の4万 5000円。

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