グリーンスパン前FRB議長のリセッション発言正しい-エコノミスト

米経済がリセッション(景気後退)入りす る可能性があるとしたグリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長 の発言は、ほぼ正しい。エコノミストらは、確率は高くはないものの米国のリ セッションの可能性はゼロではないとみている。

AP通信によると、グリーンスパン前議長は26日、香港の聴衆を前に講演 し、企業の利益率の伸びが鈍化していることは、景気拡大が終えんしつつある ことを示唆するとの見方を示した。前議長は、エコノミストらはリセッション を予想してはいないと付け加えた。

2001年以来拡大を続けている米経済には、住宅市場や自動車業界などに弱 さが散見される。成長減速見通しなどを背景に、2月の米国債相場は06年8月 以来のパフォーマンスとなりそうだ。

米銀ワコビアのチーフエコノミストで全米企業エコノミスト協会(NAB E)の調査を実施するジョン・シルビア氏は「市場はグリーンスパン前議長を 非常に信頼している」として、「前議長が問題として取り上げれば、用心深い投 資家は皆、耳を貸すだろう」と語った。

シルビア氏によると、大半のエコノミストは、確率は「相当低い」ものの リセッションの可能性はあるとみている。今月のNABE調査ではリセッショ ンについての質問はなく、代わりにインフレと景気減速のどちらが大きな懸念 かを尋ねた。回答者はインフレを選んだという。

2006年9月の調査では、07年のリセッション確率は25%との予想が示され た。元米財務次官のジョン・テーラー・スタンフォード大学教授はワシントン でインタビューに答え、「どの年にもリセッションは起こり得るという点で、前 議長は正しい」として、「経済には常に、ある程度の不透明感がある」と語った。

グリーンスパン前議長は3月1日に、東京での会議で発言する予定。

バーナンキFRB議長と米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは総 じて、今年の米経済について強気だ。FOMCは07年10-12月(第4四半期) の米成長率を前年同期比2.5-3%と見積もっている。一方、27日に発表され た1月の米製造業耐久財受注額は前月比7.8%減と予想以上の落ち込みだった。

グリーンスパン前議長はブルームバーグ・ニュースに対し、APが報じた 発言についてコメントを控えた。AP通信は、前議長が衛星放送を通じて香港 の会議で講演したと報じた。

APによると、前議長は「リセッションからこれだけ遠ざかると、常に次 のリセッションへの圧力が高まってくる。実際に、その兆候が見え始めている」 と語った。前議長は、利益率が「横ばいになり始めている。これは景気循環が 後段階に入っていることを示唆する初期の兆候だ」と指摘した。ただ、「07年中 にリセッション入りすることもあり得ないことではないが、大方のエコノミス トはそれを予想してはいない」と述べたという。

FTNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリス・ロー氏は「グリ ーンスパン前議長はリセッションの公算が大きいとは考えておらず、ただ可能 性があると言っているだけのようだ」とした上で「しかし、企業利益が縮小し 始めれば、投資もともに縮小し始める。耐久財受注はこれを示したのかもしれ ない」と指摘した。

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