新日石社長:Jエナジーとの製油所統合に800億円程度の投資を検討

国内石油元売り最大手、新日本石油の西尾 進路社長はこのほど、ブルームバーグ・ニュースとの単独インタビューに応じ、 ジャパンエナジーとの間で進められている水島製油所(岡山県倉敷市)の一体運 営に向けて、総額700-800億円を投じて装置を新設する計画があることを明ら かにした。

需要家が割安な天然ガスへの燃料シフトを進めたことなどから、重油需要 は大きな落ち込みを見せる一方、石油化学製品の需要はおう盛で国際市況も堅調。 そうしたなか、石化製品設備の整った新日石の水島製油所(処理能力日量25万 バレル)と、重油の精製比率を減らす分解装置を持つジャパンエナジーの水島製 油所(日量20万 5200バレル)を一体化することで、西尾社長は需給面などの 課題が「一挙に解決する」と強調。製油所の装置が完成し、一体運営が開始する 2015年には、年間300億円程度の統合効果が期待できるとしている。

両社は2006年6月、国際競争力を強化するため、水島製油所の統合を柱 に石油開発、精製、物流、燃料電池、燃料油の技術開発といった5分野で業務提 携することを発表した。

上流事業の強化

新日石の第4次中期経営計画は2008年度から始まる。国内で石油製品需要 が落ち込むなかで、西尾社長は、上流と呼ばれる石油開発事業の拡大が、飛躍へ の鍵になると明言。現在、同社の原油生産量は日量約15万バレル。07年度末ま でに日量18 万バレルまで引き上げることを、これまでの目標として掲げてきた。 しかし、資源ナショナリズムの台頭を背景に採算に見合う権益の確保が難しくな ったこともあり、目標を達成できるか微妙な状況だ。

とはいえ、2010年度に日量20万バレル、15年度までに日量30万バレル ま で生産量を拡大するという目標は今後も引き続き維持する。新日石の国内販売量 が日量約100万バレルであることを考慮すると、販売量の「3割を自前の原油と することは非常にバランスのよい状態になる」(西尾社長)。

新日石は、上流部門での提携関係にある韓国の石油最大手SKやジャパン エナジーとの油田開発を手掛けることや、4.28%の株式を保有する国際石油開発 帝石ホールディングスとの共同開発などを推進することで、生産量目標の達成を 目指す。メキシコ湾、北海、東南アジア、オセアニアなどが開発重点地域で、具 体的な金額を明示しなかったものの、第4次中計では、かつて計上しなかったほ どの探鉱費を割り当てる考えを示した。

新日本石油の株価は前日比8円(1.0%)安の838円(午前9時03分現在)。

--共同取材:山中めぐみ Editor:abe

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