【個別銘柄】サッポロ、グリコ、ゼンショー、沖電気、三越、ダイキン

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

サッポロホールディングス(2501):急騰。ストップ高水準の13%高の891 円で418万株の比例配分となった。筆頭株主の米投資会社スティール・パート ナーズが1500億円超の友好的TOB(株式公開買い付け)を提案、議決権の 3分の2を取得したいとの旨を15日表明した。16日付の読売新聞朝刊は「ア サヒビールがサッポロに経営統合提案を非公式に行った」と報道したため、外 資系ファンド対ビールメーカーのTOB合戦に発展するとの期待が高まった。

アサヒビール(2502):終値は1.6%高の1982円。朝方には一時5.1%高 の2050円を付ける場面もあり、97年12月以来の高値圏に値を戻した。アサヒ とサッポロHはそれぞれ読売新聞報道について、「そうした事実は過去も今も 一切ない」(アサヒ広報部の中原康博氏)とコメント。会社側が否定している ことが伝わると、アサヒ株の上昇率はじりじりと縮まっていった。ただ出来高 は483万株に達し、過去5営業日の出来高平均(270万株)より約8割多い。

江崎グリコ(2206)が4.7%高の1451円、キッコーマン(2801)が5.0%高 の1656円など。米スティールが株式を保有しているためM&A(企業の合 併・買収)の対象になり得るとの思惑が働いた。財務省・大量保有報告書から ブルームバーグ・ニュースが独自にまとめたところ、スティールは28社の株 式を保有。この日は24社が上昇、その平均上昇率は2.8%にのぼった。

ゼンショー(7550):4.1%高の1357円。チャート上のいわゆる「窓」を空 けての上伸で、昨年12月以来の水準を回復した。同社は15日、約68億円を 投じてファミリーレストランチェーンのサンデーサンを買収すると発表した。 M&A(企業の合併・買収)を積極的に活用して、店舗網や売り上げ規模を拡 充する同社の積極姿勢が高く評価された。サンデーサン(9899)は4.8%高の 809円と急騰。

東京鋼鉄(5448):7.9%高の615円で高値引け。ジャスダック市場の上昇 率ランキング10位に付けた。同社が大阪製鉄(5449)の完全子会社化として傘 下に入るという計画に対し、東鋼鉄株主の独立系ファンドが合併比率の見直し を求めていた問題で、ファンド側が議決権の31%超を確保したとの観測が流れ た。東鋼鉄の一般株主にとって、前回より有利な比率に見直されるとの期待が 強まった。

沖電気工業(6703):16%安の215円で東証1部下落率ランキングでトッ プ。通信キャリアの投資先送りや抑制、液晶パネルの在庫調整の影響を受けて、 前期比で増益を見込んでいた今期連結営業利益が大幅な赤字に転落する見通し となった。計画をやや下回っても、赤字を予想する声は聞かれていなかったこ とから、ろうばい売りが殺到した。

三越(8233):終値は5.8%安の551円。売り気配で始まるなど売り注文が 優勢で、一時は7.7%安と昨年来で最大の下落率を記録した。暖冬の影響でコ ートなど冬物衣料品の不振が響き、2007年2月期通期の業績予想を下方修正し たため、収益環境の厳しさを警戒する売りが出た。また、同時に公表された中 期経営計画に関しても、「計画をすべて実施するためには今後6年間で1000 億円規模の資金調達が必要」(三菱UFJ証券の櫻井亮アナリスト)との指摘 もあり、資金調達面での不安も警戒された。

幻冬舎(7843):ストップ安水準となる11%安の39万5000円で終了。 1700株超の売り注文を残した。利益貢献度の高い単行本でヒット作が前年より 減少した上、宣伝広告費や人件費などの費用がかさみ、07年3月期の連結純利 益は7億円にとどまる見込み。増益予想が一転、減益になったことで、収益環 境悪化への懸念が高まった。

NOVA(4655):16%安の122円で安値引けし、今年1月半ば以来の低水 準に沈んだ。16日付の朝日新聞は、同社が解約時に高い精算金を要求したり、 解約をめぐって事実と異なる説明をしたとして、特定商取引違反の疑いなどで 経済産業省と東京都の立ち入り検査を受けていたと伝えた。このため、顧客離 れや事業の先行き不透明感から売られた。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):0.7%安の149万円で終了。 一時は2.0%安となる場面もあった。傘下の三菱東京UFJ銀行が反社会的勢 力と問題のある取引を行っていたとして、金融庁が一部業務の停止命令などの 行政処分を行った。処分に伴う業績への悪影響や営業面での出遅れを懸念する 売りが集まった。

住友ゴム工業(5110):3.9%安の1346円。原油やゴム、鋼材価格の高騰 で06年12月期は減益決算だったが、原価低減効果などで今期は増益に転じる 見通しを示した。しかし、天然ゴム価格が高止まりしており、業績が圧迫され るとの懸念もある。モルガン・スタンレー証券は目標株価を1450円から1350 円に引き下げ。

三菱商事(8058):1.7%安の2555円と反落。午前の取引終了後に、銀行等 保有株式取得機構を通じて同社株を売り出すと発表したことを受け、市場で流 通する株式数が増え、株式需給の悪化につながると警戒された。ただ「売り出 しのみで新株発行がある訳ではないので1株価値の希薄化はない、売り出しの 規模自体もそれほど大きくない」(野村証券の佐藤雅彦氏)との声もあり、投 資家の売りは短期で収束するとの見方が出ていた。

NTTドコモ(9437):3.1%安の21万8000円。終値ベースでは2月に入 って初の下落となった。携帯電話の春商戦で端末の大幅な値引き策を始めると、 16日付の日本経済新聞朝刊が報じたことを受け、07年3月期の会社業績計画 の達成が厳しくなったとの見方が出ている。

コロムビアミュージックエンタテインメント(6791):16%高の118円と 東証1部の上昇率ランキングでトップ。一時124円まで上げ、06年9月以来、 約5カ月ぶりの高値水準に回復した。一青窈や木村カエラなど著名アーティス トのアルバム販売が好調なことから、07年3月期の業績予想を上方修正、純利 益額は予想比2.6倍の4臆5000万円に拡大する予定。前期は21億円の赤字だ った。

ダイキン工業(6367):1.2%高の4200円で終了。一時は4310円まで買 い進まれ、昨年来高値を更新した。欧州をはじめとする海外向け空調の販売が 好調で、第3四半期業績が大きく伸びた。空調の普及に後押しされ、業績は今 後も順調に伸びていくとの期待が高まった。

キヤノン(7751):3.8%高の6550円。この日から1700万株を上限とする 自己株式の取得を行っている。株価を下支える買いにより、当面底堅い展開が 予想できるとして買い安心感が広がった。売買代金は728億円で東証1部2位。

トレンドマイクロ(4704):5.4%高の3300円と3連騰。一時は6.4%高 の3330円まで急伸し、約1カ月ぶりに、投資家の短中期的な売買コストを示 す25日移動平均線に回復した。主力のウイルス対策ソフトなどの販売が好調 として、06年10-12月の売上高を増額修正したことが評価された。

楽天(4755):5.8%高の6万1900円。15日の取引終了後に06年12月期連 結決算を発表。会計処理の厳格化で信販子会社が多額の貸倒引当金を計上した ことが響き、1997年の創業以来初となる通期での経常減益となったが、主力の EC(電子商取引)事業は好調に推移している。06年10-12月(第4四半 期)業績では回復傾向も見られ、今期の好転を期待した買いが入った。

テイクアンドギヴ・ニーズ(4331):8.5%)高の8万5500円と急騰し、 東証1部の上昇率3位。一時は11%高の場面も。主力のウェディング事業で利 益率の高いハウス型の需要が好調なことに加え、新規出店効果で06年4-12 月の連結営業利益は前年同期比5.3%増に。派手な演出が目立つ結婚式から、 招待客に楽しんでもらうハウス型を選ぶといった意識の変化も背景にある。

セーラー万年筆(7992):12%高の177円と急伸し、東証2部市場の上 昇率2位。プレス業界向けハンドリングロボットの伸びや、万年筆人気の再燃 で高級筆記具を中心とした文房具事業も拡大し、2006年12月期の連結経常利 益を従来の8000万円から1億8600万円へ15日に増額修正した。3期ぶりの 最終黒字化の可能性が高まり、安心感につながった。

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