【個別銘柄】三井不、NTT、古河電、カシオ、日ハム、リンナイなど

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

三井不動産(8801):6.8%高の3440円と大幅続伸。一時3450円まで買わ れ、1989年12月4日に付けた上場来高値の3390円を17年3カ月ぶりに上回 った。オフィスビルの空室率が低水準で推移し、マンションの販売価格も上昇 傾向にあるなど、同社を取り巻くファンダメンタルズ(企業業績の基礎的諸条 件)は良好。今後も業容拡大が可能とみた向きが、買いを入れた。日興シティ グループ証券が目標株価を引き上げるなど、アナリストの評価も高い。

リサ・パートナーズ(8924):7.7%高の63万2000円と急反発。一時63 万7000円まで値を上げ、約10カ月ぶりの高値水準を回復した。ファンド運営 や再建した企業からの債権回収などが好調に推移し、2006年12月期決算が利 益水準で前の期比2倍超となった上、07年12月期についても引き続き大幅な 増収増益を見込んでおり、好業績を評価した買いを集めた。

通信株:KDDI(9433)が一時3.7%高の97万7000円まで上昇、NTT (9432)は同1.2%高の68万円、NTTドコモ(9437)は3.3%高の22万2000 円まで上げ幅を広げ、ともに昨年来高値を更新した。市場では「相場全体の先 高観が強まる中、セクター間における出遅れ修正の動きから通信株が買われて いる格好」(大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の西村由美上席 課長代理)との声が聞かれた。NTTドコモには、相対的な配当利回りの高さ や来期の増配期待などを背景とした投資家の買いも継続した。

古河電気工業(5801):4.1%高の805円で終了。アルミ事業の生産性が向 上している上、銅加工品の需要も好調で、四半期決算は大幅な増益だった。会 社側は通期業績予想を据え置いたものの、同業他社のフジクラが5日に下方修 正していたため、好調な業績を確認できたという安心感が広がった。

カシオ計算機(6952):急反発、5.7%高の2515円で高値引けに。デバイ ス事業を手掛けるカシオマイクロニクスの業績が改善するとの期待が広がった。 デジカメなどの主力製品は堅調で会社側も07年3月期の業績予想を据え置い たため、買い安心感が強まった。クレディ・スイス証券は投資判断を 「NEUTRAL(中立)」から「OUTPERFORM(買い)」に引き上げ。

日本ハム(2282):終値は2.3%高の1450円。一時1473円まで上昇し、9 カ月ぶりに昨年来高値を更新した。コスト削減で営業利益率が改善している。 ハム・ソーセージ商品の値上げ効果が出始めたことに加え、牛肉などの食肉事 業も販売数量が伸び始めており、来期以降の収益拡大が期待された。

リンナイ(5947):14%安の3000円でストップ安。113万株超の売り注文 を残した。同社が製造した開放式小型ガス湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が 相次いでいたことが分かり、今後の業績などに与える悪影響が警戒された。

国際石油開発帝石ホールディングス(1605):終値は0.2%高の99万4000 円。一時101万円を付け、昨年12月21日以来約2カ月ぶりに100万円の大台 を回復した。原油と天然ガスの販売が伸びている上、円安も利益面でプラスに 働くことから、07年3月期の業績予想を上方修正した。足元の原油価格自体は 1バレル=60ドル前で落ち着いているものの、おう盛な需要を背景に収益が着 実に伸びているとの認識が広がった。

黒田電気(7517):7.6%高の1292円と3日続伸。投資家の長期的な売買 コストである200日移動平均線(1216円)を2005年8月以来、約2年半ぶり に明確に上抜けた。デジタル家電の普及と携帯電話の多様化を背景に半導体や 電子部品の需要が伸びており、第3四半期までの利益が通期計画を超えた。第 4四半期に減速しても、今期業績の上振れが期待できるとの見方が強まった。

丸文(7537)急騰。一時11%高の1794円まで上昇し、06年4月半ば以来 の株価水準に戻した。携帯電話やゲーム向けの半導体需要の好調さを受けて、 通期の業績が会社予想を上振れるとの期待が盛り上がった。さらに、日興シテ ィグループ証券が「買い/高リスク(1H)」を継続したことも、買い安心感 につながった。

サンマルクホールディングス(3395):5%高の7530円と大幅続伸。株 価の下落をもたらしてきた既存店売上高の悪化に歯止めがかかりつつある上、 第3四半期決算も会社計画に沿った数字を達成したことから、過度の業績不安 が後退した。三菱UFJ証券は投資判断を「2(買い)」から「1(強い買い 推奨)」に引き上げ。

オリエンタルランド(4661):5.0%高の6550円と急反発。主力のテーマ パーク事業で入園者数が好調に推移しているほか、昨年9月のチケット料金改 定の効果などもあり、07年3月通期の連結営業利益は前年同期比2.4%増の 314億円と前回計画(285億円)を上回る見通し。

日本セラテック(5345):ストップ安水準となる17%安の25万2000円で 202株の比例配分。差し引き1255株の売り注文を残した。MMC(金属基複合 材)事業で新工場の立ち上げが遅れている。人件費の増加もあり、07年3月期 の純利益が前期比51%減の5億7000万円となる見通しになった。業績下方修 正を受けて売りが殺到した。

博報堂DYホールディングス(2433):急落。終値は7.4%安の7730円で 東証1部で下落率8位。マスメディアの取り扱いが伸び悩み、2006年4-12 月期の業績は減収減益となった。投資判断を引き下げる動きもあり、株価の先 高期待が後退した。

大日本印刷(7912):急反落。3.6%安の1859円。液晶カラーフィルターの 不振が響くとして、07年3月通期の連結営業利益予想を1100億円から1020億 円に下方修正したことで、投資家の失望売りを集めた。UBS証券の山本義継 アナリストは、「高収益を誇ったフォトマスクは利益率を悪化させており、業 界環境も考慮すると、2008年3月期も含め、収益性回復のシナリオは描きにく い」とみていた。

ボッシュ(6041):3.1%安の573円。従来型のディーゼル用燃料噴射装 置の落ち込みが続いており、今期は一転して減収減益になる見通し。予想外の 業績不振を受けてまとまった売りが入ったため、朝方には一時9.5%安の535 円まで値を下げる場面もみられた。

新光電気工業(6967):終値は0.8%安の2645円。一時2535円まで値下 がりし、52週安値を更新した。半導体製品の単価下落が続き、半導体関連産業 の収益環境が悪化していくとの懸念が根強い。米国ではメモリー製品の価格下 落スピードが想定以上に速まっているとみられ、フィラデルフィア半導体指数 (SOX)が3日続落したため、日本の関連銘柄にも売り圧力がかかった。

セイコー(8050):午後2時30分以降に急落。結局、0.6%安の838円で取 引を終了した。電子デバイスの低迷や海外クロック事業の採算悪化などで06 年10-12月期業績が減収減益となったことが嫌気された。足元の業績悪化を 受けて、会社側は07年3月通期の営業利益見通しを85億円から65億円に減 額修正。

荏原製作所(6361):1.2%安の515円で終了。公共事業での指名停止処 分が響きエンジニアリング事業が低迷している。午後1時に07年3月期の連 結純利益予想を50億円から45億円に下方修正したことを受け、失望売りを集 めた。

日本ピラー工業(6490):3.5%安の1239円と反落。一時1227円を付け、 2006年10月半ば以来の安値を更新した。フッ素樹脂製品の伸びにけん引され る形で好業績を維持しているが、計230万株の公募増資実施により、株式価値 の希薄化などが懸念された。

ミレアホールディングス(8766):3.4%安の4260円と大幅反落。銀行等 保有株式取得機構は9日の取引終了後、保有しているミレアH株を売却すると 発表。株式の売り出しに伴い、市場で流通する株式数が増え、需給悪化につな がると懸念された。自然災害による保険金支払いの増加などを理由に2007年 3月期の連結業績予想を下方修正しており、投資家の売りに拍車を掛けた。

マツモトキヨシ(9875):1.2%高の2620円で終了。首都圏で自社内競合が 増加、値下げ販売などで採算が悪化している。現在の減益基調は構造要因であ るとの指摘も出ており、今後の成長性に対する警戒感から、上値は限定的との 見方が多かった。

マツダ(7261):一時699円と、昨年9月25日以来となる700円割れ。 終値は2.6%安の710円。前週8日に、出荷台数の見直しや品質関連費用など の発生で2007年3月通期の利益予想を従来の820億円から730億円(前期比

9.4%増)下方修正しており、収益回復期待の後退に伴う失望売りが継続した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE