日本国債先物オプションのIV、1年半ぶり低水準-利上げ観測後退

日本国債先物オプションのインプライドボ ラティリティ(IV、予想変動率)が1年半ぶりの低水準となっている。イン フレ率の低下を受け、日本銀行が利上げを先送りするとの観測が高まっている ことが背景だ。

トレーダーは日銀が今月21日に利上げするとの観測を後退させており、I Vは6週間連続で低下している。先月発表された2006年12月の全国消費者物 価指数(CPI)は、生鮮食品を除いたコア指数が前年同月比0.1%上昇と、前 月と比べ伸び率が低下。同月の全世帯消費支出額も前年同月比1.9%低下し、12 カ月連続のマイナスとなった。

クレディ・スイス債券調査部の福永顕人氏は2日のインタビューで、「日 銀が利上げをするかしないか、どっちも読みにくく債券相場がレンジ相場に陥 っている。相場を押し上げる要素も押し下げる材料もあまりない中でボラティ リティが上がらない状況が続いている」と述べた。

福永氏は「ボラティリティの低水準が向こう半年間程度は続くとみている」 との見方を示した。

06年の外国人投資家による日本国債買い越しは6年ぶりの高水準となった が、変動率の低下が国債に対する海外投資家の需要を冷え込ませる可能性もあ る。財務省は来月、外国人投資家に売り込むため、欧州で国債説明会を開催す る予定だ。

ブルームバーグのデータによれば、8日の東京市場では10年物国債先物コ ールオプションのIVは約2.9%と、05年7月26日以来の低水準。昨年11月 時点では約5.5%だった。プットオプションのIVは1年1カ月ぶりの低水準と なる2.86%。国債先物市場の1日当たりの取引量は今週、昨年12月以来の低水 準に落ち込んだ。

海外投資家

財務省のまとめによれば、日銀が先月、政策金利を据え置いた後、外国人 投資家の国債買い越し額は減少した。アジア・ジェネシス・アセット・マネジ メント(シンガポール)で約3億ドルの運用を担当するチュア・スーン・ホッ ク氏は、低利回りで相場変動が小さいことで利益を上げる余地が低下しており、 日本国債に対する需要は弱いと話した。

同氏は、「ボラティリティの小ささが取引チャンスを減らしている」と述 べた上で、10年国債利回りが今後3カ月間、1.65-1.85%で推移するとの予想 を示した。9日時点の利回りは1.695%。

福永氏は持続可能な景気拡大を示す兆候が広がれば、国債投資が増え、ボ ラティリティが高まると見込んでいる。みずほ証券市場営業グループ投資戦略 部のシニアマーケットエコノミスト、落合昴二氏はボラティリティが高まれば、 海外投資家の日本国債投資への関心を支えるとしている。海外投資家は短期間 で売買を完了する傾向があり、高水準のボラティリティが利益を上げるチャン スを増やすはずだという。

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