トヨタ:10-12月も最高益、海外販売や円安が寄与-反動減も克服(5)

世界2位の自動車メーカー、トヨタ自動車が 6日発表した2006年10-12月(第3四半期)連結業績は、純利益が前年同期比

7.3%増の4268億円となった。海外の販売が伸びたうえ、為替が円安で推移した ことが寄与、前の年に保有株式の交換差益を計上した反動減も克服し、同四半期 の最高益を更新した。

ブルームバーグ・ニュースが5人のアナリストの業績見通しを基に算出した 中央値で同四半期の連結純利益は同3.7%減の3830億円と減益が見込まれてい た。

売上高は同15%増の6兆1466億円と、トヨタが米国会計基準で四半期業績 の開示を始めた2003年度以降、全ての四半期を通じての過去最高を更新。また 営業利益は同19%増の5748億円と、第3四半期の最高益となった。

一方、税引き前利益は、前年同期に三菱東京フィナンシャル・グループとU FJホールディングスの合併に伴う株式交換益として1433億円を計上した反動 などにより、同3.8%減の6159億円と、03年度以降の同四半期で初の減益とな った。純利益は主に中国や日本の持ち分法適用会社の収益が好調だったことで利 益を押し上げ、反動減をカバーした。調整後の1株当たり純利益は133円13銭 (前年同期は122円17銭)だった。

世界販売8.9%増

第3四半期の世界販売(ダイハツ工業、日野自動車を含むグループ出荷)台 数は同8.9%増の215万5000台。このうち国内は同5.3%減の54万1000台、北 米が同19%増の76万4000台、欧州は同24%増の30万6000台、アジアが同

6.0%減の20万4000台などとなっている。

営業利益段階の変動では、「営業面の努力」で1200億円、「為替」で300 億円、「原価改善」で200億円それぞれ利益を押し上げた一方で、「諸経費の増 加ほか」で775億円の減益要因となった。期中の為替レートは1ドル=118円 (前年同期117円)、1ユーロ=152円(同139円)だった。

地域別の収益をみると、日本は13%の増収、36%の営業増益と好調。トヨ タの鈴木武専務は都内のホテルで開いた会見で、日本について「輸出の増加が収 益を押し上げた」としながらも、輸出効果を除いた国内向けだけでみても「利益 は出ているし、収益性は改善している」と強調した。一方、北米は販売の増加で 17%の増収となったものの、営業利益は22%減少した。鈴木専務は「テキサス 工場の立ち上げやインディアナ工場での生産モデル切り替えなど製造サイドでの 先行投資が発生したためで、一時的なもの」と述べた。

「予想上回るようにしたい」-通期業績

通期の連結業績予想は、中間決算発表時に上方修正した数値を据え置いた。 純利益は前期比13%増の1兆5500億円、売上高は同10%増の23兆2000億円、 営業利益が同17%増の2兆2000億円、税引き前利益は同10%増の2兆3000億 円といずれも過去最高更新を見込んでいる。

見通しを据え置いたことについて鈴木専務は「中間期に見通した前提条件か ら大きく変わるものがなかったので据え置いた」としながらも、「第3四半期ま での増益トレンドが大きく変わるとは思わない。為替の前提を実勢より高めに置 いているので、何とか予想を上回るようにしたい」と述べた。

トヨタは1-3月(第4四半期)の為替相場について、対ドルで115円、対 ユーロで145円を想定している。鈴木専務によるとドルが1円変動すると350億 円超、ユーロで50億円超それぞれ年間の利益に影響が生じるという。

クレディ・スイス証券の遠藤功治シニアアナリストは、トヨタの第3四半期 決算について「とにかく良い」としたうえで、「通期予想を据え置いたが、それ では第4四半期が減益に転じることになる。現状で減益要因が見つからないだけ に、上方修正することになる」とコメントしている。

トヨタの株価6日終値は前日比140円(1.8%)高の7960円。

--共同取材 藤村奈央子 Editor:Taniai(okb/kzt)

井上 加恵 Kae Inoue +81-3-3201-8362 kinoue@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:

大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

Bret Okeson +81-3-3201-8335 bokeson@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE