証券23社:10-12月期は22社が減益、相場低迷で委託手数料落ち込む

不正会計問題で揺れる日興コーディアルグ ループが1日に四半期決算を発表し、主要証券会社23社の2007年3月期第3 四半期(10-12月)決算が出そろった。相場が活況だった前年同期に比べて売 買代金が低迷し、主力の株式委託手数料が減少するなどみずほ証券を除いた22 社が最終減益となった。

東京証券取引所によると10-12月の1日あたりの株式売買代金は2兆 5763億円と前年同期に比べて17%減少した。各社とも株式委託手数料の減少が 響き、野村ホールディングスの純利益が26%減の791億円、大和証券グループ 本社が31%減の268億円と落ち込んだ。みずほ証券は前年同期に誤発注に伴う 特別損失を計上した反動で黒字転換した。

前年同期では減益となったが7-9月期との比較では増益だった野村HD の決算内容について、大和総研の村木正雄アナリストは「仕組債販売に付随し たトレーディング収益と投信関連収益が実勢ベースでの増益をけん引。全体と してポジティブな印象」(1月30日付リポート)と指摘している。

相場環境に収益が左右されやすい体質からは脱却できていないものの、山 本有二金融担当相も「単なる仲介機能から積極的なリスクマネーで収益を強化 する業務の比率が高くなっている」と指摘。現在の大手証券の取り組みは欧米 投資銀行並みに高い株主資本利益率(ROE)を確保する収益構造を構築する ための「腰だめ段階」にあるとの認識を示した。

4-12月期でもみずほ証券を除いた22社が減益となった。SBIイー・ トレード証券などインターネット証券3社は4-9月期で増益を確保していた ものの、10-12月期は個人投資家の売買代金が前年同期に比べて大きく落ち込 んだことが響いた。

一方、今後の相場環境について大和証券グループ本社の岩本信之取締役兼 執行役(CFO)は「かなり楽観的に考えており、この1年は相当良いとみて いる。株式市場と連動して収益的にもある程度期待できる」との見方を示した。

【証券各社の07年3月期第3四半期の業績一覧】
(単位億円、カッコ内は前年同期比%、上段が10-12月、下段は4-12月)
                                   営業収益           純利益
野村ホールディングス               5895(6.4)         791(-26)
                                  14605( 13)       1427(-19)
大和証券グループ本社               2428( -1)         268(-31)
                                   6622( 15)         669(-21)
日興コーディアルグループ           1428(-7.8)        309(-8.3)
                                   3705(4.4)         535(-31)
みずほ証券                         1868( 47)          77(---)
                                   4637( 42)         187(172)
三菱UFJ証券                     1074(2.4)          90(-65)
                                   2866( 40)         273(-35)
新光証券                            379(-13)          71(-30)
                                   1039(-4.9)        148(-43)
岡三ホールディングス                181(-37)          19(-75)
                                    487(-24)          33(-74)
みずほインベスターズ証券            169(-34)          23(-77)
                                    496(-15)          68(-65)
東海東京証券                        170(-32)          31(-72)
                                    456(-11)          74(-58)
SMBCフレンド証券                154(-31)          41(-45)
                                    424(-15)          90(-35)
丸三証券                             53(-48)           8(-80)
                                    160(-26)          32(-35)
いちよし証券                         65(-17)          10(-48)
                                    183(-8.2)         26(-33)
コスモ証券                           63(-22)           4(-82)
                                    172(-11)           7(-81)
東洋証券                             53(-34)           9(-59)
                                    143(-19)          19(-51)
水戸証券                             36(-49)           5(-81)
                                    106(-31)          11(-75)
岩井証券                             15(-54)           4(-79)
                                     91(-24)          17(-43)
高木証券                             26(-42)           5(-62)
                                     74(-30)          13(-57)
極東証券                             25(-25)           6(-49)
                                     73(-16)          20(-29)
光世証券                              4(-21)         0.1(-87)
                                     10(-21)         0.4(-87)
SBIイー・トレード                137(-17)          32(-31)
                                    423(4.2)         102(-5.2)
松井証券                            100(-39)          29(-55)
                                    316(-19)          94(-33)
マネックスBHD                     76(-36)          21(-55)
                                    246(-9.7)         71(-22)
カブドットコム証券                   46(-21)          12(-46)
                                    155(10)           47(-0.9)

(注)野村HDのみ米会計基準、三菱UFJ証券の前年同期は旧三菱証券と旧 UFJつばさ証券の単純合算ベースとの比較、水戸証券、光世証券、丸八証券、 カブドット、岩井証券は単体でそれ以外は連結ベース。みずほ証券、SMBC フレンド証券は非上場。

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