バークレイズやスタンダード銀、金利見通しから円相場に弱気に転換

バークレイズ・キャピタルとスタンダード ・チャータード銀行は、日本銀行による利上げの遅れを背景に、円に対して弱気 に転じている。

日銀が1月18日に政策金利を0.25%に据え置いたのを受け、円は対ドルで 約4年ぶりの安値に下落。1カ月足らず前に円高を予想していたアナリストは見 通しを転換し始めている。ブルームバーグが昨年12月に実施した通貨ストラテ ジスト40人を対象にした調査では、1人を除いて全員が今年の円高・ドル安を 予想していた。

日銀による今回の決定を受け、ヘッジファンドは低金利の円で資金調達して 高金利資産に投資する円キャリートレードを活用した投資戦略の継続が可能にな った。10年物英国債利回りは、同年限の日本国債に対する上乗せ幅(スプレッ ド)が4.7ポイント。

CIBCグローバル・アセット・マネジメントで約20億ドルの通貨運用に 携わるマックス・テシエ氏は、「われわれはこれまで、円を借りてほかの資産を 購入してきた」と述べ、「円高を見込んでいるストラレジストは失望しているか もしれない」と語った。

円は今年、対ドルで2%下落し、先週は1ドル=121円54銭で終了。1月 22日には4年ぶりの円安水準である121円80銭を付ける場面もあった。ブルー ムバーグが昨年末にアナリスト40人を対象に実施した予想調査の中央値は109 円だった。

今年末の円の対ドル相場を従来114円と予想していたスタンダード・チャー タードのシニア通貨ストラテジスト、デービッド・マン氏はここにきて、円が昨 年末の119円05銭から1-3月(第1四半期)に4%下落して124円をつける とみている。今年末の予想は120円。

昨年の円相場予想で最も正確だったバークレイズ・キャピタルは、円相場の 予想を110円から120円に修正した。昨年12月の調査で円に最も強気だったU BSは、1カ月間の予想を115円から121円に修正した。ただ、年末までに95 円に円高が進行するとの見方は維持している。RBCキャピタルは円の年末予想 を110円から125円に修正した。

福井俊彦日銀総裁は先週、円キャリートレードの巻き戻しが入れば、円の急 上昇を招き、輸出や経済が打撃を受けかねないとする懸念をあらためて表明して いる。

スタンダード・チャータードのマン氏は、「円が安すぎるという意見に異論 は出ていないが、タイミングの問題だ」とし、「依然としてキャリートレードに 執着する向きが多い」と指摘した。

また、日本の投資家の海外投資による円売りも出ている。投資信託協会が今 月発表した統計によると、投信の外貨建て保有資産は昨年12月に27兆7000億 円と、11月の26兆3000億円から増加し、過去最高を記録した。

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