鉄鋼業界の今年の利益は減少か、米景気減速など響く-S&P

米格付け会社スタンダード・アンド・プア ーズ(S&P)は、米景気減速や自動車メーカーからの鉄鋼需要鈍化を受け、 今年の鉄鋼業界の利益は減少する可能性があるとの見方を示した。

S&Pのウェブサイトによると、アナリストのレオ・ラーキン氏はインタ ビューで、鉄鋼在庫の積み上がりや自動車メーカーからの需要減退が業績に影 響し、鉄鋼価格の下落につながると予想。「幾つかの主要市場が軟化している」 とし、「鉄鋼業界の顧客の多くは、過剰在庫を抱えている。在庫調整には年前半 のかなりの部分を費やす必要があるだろう」と指摘した。

世界の製鉄会社16社で構成されるブルームバーグ・ワールド鉄鋼指数は、 過去1年間で59%上昇したが、「2007年の鉄鋼業界はこれまでと同じような成 長見通しは描けない」とラーキン氏は語った。

同氏はまた、住宅建設用以外の製品や、航空宇宙業界向け特殊金属といっ た一部の鉄鋼セクターでは、成長が続くとの見方も示した。航空宇宙業界向け 製品を生産する米カーペンター・テクノロジーや、コマーシャル・メタルズ、 リライアンス・スチール・アンド・アルミニウムなどを買い推奨した。一方で 自動車向け鉄鋼需要は今年2-3%減少する見通しだとした。昨年は9%増だ った。

鉄鋼業界の再編については、同業界はまだ分裂した状態にあるため、今年 は新たなM&A(合併・買収)が行われる可能性が高いとし、世界最大の製鉄 会社、アルセロール・ミタルは世界市場の10%を支配しているにすぎないと指 摘した。ただ、アルセロール・ミタルが今年、新たな買収を行う可能性は低い との見方も示した。

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