独シーメンスや日立などに送電設備カルテルで制裁金-欧州委員会(4)

欧州連合(EU)の欧州委員会は24日、 独シーメンスや日立製作所、仏アレバ、仏シュネーデル・エレクトリックなど に対し、送電関連装置で違法な価格カルテルを結んでいたとして、総額7億 5070万ユーロ(約1190億円)の制裁金支払いを命じたと発表した。

欧州委の資料によれば、欧州最大のエンジニアリング企業、シーメンスが 最も多い3億9660万ユーロを支払う。シーメンスは今回の制裁金が第1四半 期利益に影響すると説明した。

富士電機ホールディングスと日立製作所に対する制裁金は、富士電機が 240万ユーロ、日立が5040万ユーロ、両社共同部分として135万ユーロ。また 三菱電機と東芝に対しては、三菱電機が1億1390万ユーロ、東芝が8630万ユ ーロ、両社共同部分で465万ユーロ。シーメンスが2005年に買収したオース トリアのVAテクノロジーには2200万ユーロの支払いが命じられた。アルス トムとアレバも共同で5350万ユーロの支払いを命じられた。シュネデールは 810万ユーロの制裁金が課せられた。

カルテル対策に力を入れてきた欧州委のクルス委員(競争政策)は「16年 余りにわたり公益企業と消費者を欺いてきた価格カルテルを欧州委がやめさせ た」と説明、「欧州委は欧州でのカルテルと、あらゆる事業分野での損害を容 認しないことを再度示した」と述べた。

欧州委によるカルテル関連の制裁金としては、01年のビタミンの価格操作 に対する7億9050万ドルに次ぐ過去2番目の規模となる。対象となった各社 は欧州第一審裁判所に提訴する権利を有する。送電網最大手、スイスのABB はEUに対しカルテルの存在を通知したことで、制裁金2億1520万ユーロの 支払いを免除されたという。

三菱電機と日立は24日夜、資料でコメントを発表。三菱電機は欧州委員 会の決定について「当局からの通知文署の一部を入手したばかりで、未だ内容 を十分検討できていない」としたうえで、「決定を不服とする場合は、欧州第 一審裁判所への提訴が可能。当社は今後、通知内容の詳細を確認のうえ、裁判 所への提訴も含めて検討する」としている。

日立は「かつてガス絶縁開閉装置(GIS)事業を行っていたが、欧州で は一切販売していない。また、欧州独占禁止法に違反したという認識はない」 とし、今後の対応として「内容を精査のうえ欧州第一審裁判所への提訴を含め て検討する」とコメントした。

東芝はこの件について声明を発表し、自社調査では「欧州競争法に反する 行為は一切なかった」として、控訴を検討していることを明らかにした。