アドバンテッジ:今後2年で3-4社をIPO-パートナーがコメント

独立系投資会社のアドバンテッジパートナ ーズは今後2年程度で投資先3-4社の新規株式公開(IPO)へ向け準備を 進めていることを明らかした。旭化成の元子会社で事業再編に伴い独立した製 塩事業を手がける日本海水(東京都中央区)や、経営陣による企業買収(MB O)を実施したポッカコーポレーションなどが対象で投資収益の回収を図る。

一方、新規投資も積極化する方針で、現在30人の人員を1年程度で倍増す るほか、2007年前半にも香港に海外拠点を設置して投資先企業の国際展開を支 援する体制を強化する。代表パートナーの笹沼泰助、リチャード・フォルソム の両氏がブルームバーグのインタビューで答えた。主な発言内容は以下の通り。

--2007年のプライベート・エクイティ(PE)市場の展望は フォルソム氏「過去数年の傾向が続くだろう。これまでの大企業の非本業の関 連子会社部門の分離・独立は引き続き案件が出てくるだろう。昨年少し盛り上 がった上場企業の非上場化も加速していくのはでないか。目立たないけれども 1つの柱として上場しているオーナー系企業の事業承継に絡む案件もある」

--PE市場への参入も相次ぎ競争も激化している 笹沼氏「競争は確かに激しくなってきている。海外からも相当数PEファンド が日本に入ってきており、国内でも新しいファンドが立ち上がっている。M& A(企業の合併・買収)に関してはPEファンドだけでなく事業会社も相当積 極的に取り組んでおりファンドと事業会社の競合も起きている」

--アドバンテッジの強みは 笹沼氏「われわれはこれまでいろいろなタイプの案件を広く取り扱ってきた。 そうした経験を最大限に生かして投資先企業の育成に役に立てる。経営コンサ ルタント出身者が中心となり運営しており、投資先企業の戦略や組織、オペレ ーションの仕組みを経営陣や従業員と一緒になって改善していきながら真の意 味で会社の業績向上に役に立てる」

--投資収益については 笹沼氏「投資家の評価にもよるが安定的なリターンは計上できている。さらに 重要なのは資金を預かり、投資を実行し、回収をするという投資の事業サイク ルが安定的にまわっているかが大事だ」

--07年の事業戦略は 笹沼氏「投資先企業の数が累積してきたので投資先企業をしっかりと育成して いくことがまず一つ。新規の投資も積極的に行う予定で年間2-3社の投資が 実行できる体制を組んでいる」

--投資先企業の現在の状況は フォルソム氏「(03年11月に投資した)日本海水は投資から3年半で4社の 統合が進み、統合効果による収益改善がかなり進んだ。今後は半年でのエグジ ットを見据えて新規株式公開(IPO)も一つの目標としている」

「(05年9月に)一部上場企業だったポッカコーポレーションがTOBによっ て非上場化した。消費財という非常に成熟した市場のなかでどのように成長し ていくかがテーマ。成長戦略を中長期的なテーマとしてまずは足元の収益改善 にこの1年取り組んできて相当改善できた。再上場を目指すのがメインシナリ オで08年秋から09年春にかけて一つの目標として準備を進めている」

「日本海水やポッカを含めて3-4社ぐらいはIPOを具体的な目標に置いて 今年から来年にかけて準備している」

--今後の投資先で注目しているのは フォルソム氏「これまでに多かったのは流通系、外食系、消費財関係。今後は それに加えて一般製造業も検討していく。大手電機メーカーは何百という関連 子会社を抱えており全てがコアではない。そのなかでの再編が必ず起きるであ ろうとここ数年間アナリストによって言われてきたが、徐々にそうした案件が 顕在化してくる年になるだろう。加速するかは分からないが金融セクターも投 資の機会が出てくるだろう」

--アドバンテッジが今後強化していく分野は 笹沼氏「各案件自体がグローバルな戦略展開を必要としてくるステージに入る。 PEファンドとしてそうした投資先企業のニーズに対応するためのグローバル な体制強化をしていく必要がある。今年前半のうちに香港にオフィスを設置す る予定。累積投資企業数も増え、新規投資も積極化させるため総勢30人の人員 を今後1年前後で倍増にすべく採用活動を行っている」