三菱ふそう:大型トラック5万6000台をリコールへ-ハブ欠陥で(4)

独ダイムラークライスラーの子会社、三 菱ふそうトラック・バスは18日、同社製の大型トラックで車輪と車軸をつな ぐ金属部品「ハブ」に新たな亀裂が相次いで見つかったことを受け、その原 因と今後の対策を国土交通省に報告した。来月中にリコール(回収・無償修 理)を届け出る。

ふそうの長谷川直哉副社長が同日午前、国交省自動車交通局の松本和良 技術安全部長に報告書を提出した。それによると、ハブの材質、寸法に異常 が認められなかったものの、想定を超える過積載(最大70%増)と、ハブに 車輪(タイヤ)を固定する際のホイールナットの締め付け過ぎ(最大1.7 倍)などが原因で、早期に破断や亀裂が発生することを確認。なかでも締め 付け過ぎの影響が最も大きいことが判明したとしている。

このため、ふそうは1995年以降製造のハブ(F2、F0型)を装着した 大型トラック「スーパー・グレード」など8車種、約5万6000台(90年11 月-05年9月製造)についてリコールを国交省に届け出る。従来の標準締め 付けトルクの約2倍に当たる1000ニュートンメートルに耐えられる最新型ハ ブ(F3型)と交換する。

F3型を装着できない一部車両については、F2型の新品と交換したう えで、継続的にフォローするとしている。リコール対象の5万6000台の中に は04年に実施したリコールでハブをF2、F0型に取り換えた車両1万3300 台も含まれる。

前回リコール後の「停滞」を反省

ふそうの長谷川副社長は同日、国交省で会見し、リコールの届出時期に ついて「1カ月以内にできるだけ早くしたい」と述べるにとどまった。また、 リコールに伴う費用についても「海外分を含め現在精査中」としたうえで、 数十億円規模になるとの見通しを示した。

ふそう製の大型トラックをめぐっては、02年1年に横浜市でハブの亀裂 が原因で車輪が外れ、母子を死傷させる事故が発生。これをきっかけに部品 の欠陥が判明、ふそうは04年3月から数回にわたりリコール対策をとってき た。今回の亀裂は、04年のリコール対象外の車両で見つかった。このため、 ふそうは昨年10月からF2型ハブを装着した大型トラックの検査を行い、16 日までにハブに亀裂が入っているケースが7件見つかっていた。

調査結果を基にふそうは、締め付けトルク条件などハブの強度を増すこ とにしたが、国交省のリコール対策室では、他社でトルクをすでに1000ニュ ートンメートルにしているところもあることから、締め付け条件が甘かった のが再度のリコールに至った要因とみている。ふそうの長谷川副社長は会見 で、「強度の判断の仕方は逐一見直しを進めないといけないが、前回のリコ ールのあと停滞してしまったのではないかと反省している」とコメントした。

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