日本株は銀行主導で続落、日銀不信-インテル決算で半導体関連も弱い

午前の東京株式相場は続落。日本銀行によ る1月の利上げ見送り報道が相次ぎ、利ざや改善期待からこれまで上昇傾向にあ ったみずほフィナンシャルグループなど銀行株に反動売りが増えた。傘下のアプ ラスが、希望退職募集による費用計上で今期赤字に転落する新生銀行も急落。ま た、米国時間16日の取引終了後に発表されたインテルの決算では、利益率の悪 化が確認され、設備投資への影響などを警戒視する格好で東京エレクトロンなど 半導体関連株も売られた。東証業種別33指数は、28業種が安い。

午前の日経平均株価は、前日比124円34銭(0.7%)安の1万7078円12銭。 TOPIXは同11.56ポイント(0.7%)安の1691.98。東証1部の売買高は概 算で10億1429万株。

第一生命保険相互会社・国内株式グループ課長の国井保博氏は「投資家は、 日銀による1月の追加利上げを織り込みながら、銀行株を買い増してきた。もっ とも、利上げ見送り報道があり、全体相場の先行きに不透明感を漂わせている」 と見ていた。

はしご外された銀行株

日銀はきょうから2日間の日程で、金融政策決定会合を開催。経済・物価情 勢を分析し、政策金利引き上げの是非を議論し、あす追加利上げの有無を発表す る。こうした中、追加利上げ見送りの報道が相次いだ。共同通信は16日夜、日 銀は政策物価、消費動向を見極めるため利上げを見送る見通しになったと報道。 NHK、TBSも17日午前に日銀の利上げは見送りと伝えた。

株式市場では、金融政策の信認低下を懸念する声も出ている。野村金融経済 研究所の若生寿一シニアストラテジストは、「利上げ見送り報道を受け、政策当 局に対する信認が低下している。投資環境に不安感を起こしており、日銀が本当 に利上げを見送るのであれば、根深い問題になりかねない」と警鐘を鳴らした。

日銀の利上げ見送り観測に、銀行株が象徴的に反応した。利ざや改善期待か ら上昇傾向を強めてきただけに、「はしごを外された格好」(野村証の若生氏) となり、東証銀行株指数は一時1.9%安と、昨年11月20日以来の下落率を記録 した。ブルームバーグ・プロフェッショナルで、年初からの業種別のリターンラ ンキングを見ると、空運、保険、銀行の順で並んでいる。

UBS証券の田村晋一シニアアナリストは、追加利上げが見送られた場合の 影響について「利上げがあるかも知れないということで先週金曜(12日)から 銀行株全体では5-6%上がった。見送られた場合、期待が先行した反動でじり 貧の展開が復活する可能性もある」と見る。

東証1部の値下がり上位には、新生銀行のほか、九州親和ホールディングス、 東和銀行、スルガ銀行、山口フィナンシャルグループ、みなと銀行、北国銀行、 武蔵野銀行、南都銀行、長野銀行、関西アーバン銀行など地銀株がずらり並ぶ。

米インテルの10-12月期の粗利益率は49.6%に

半導体最大手の米インテルの決算を受け、東京エレクトロンなどの半導体関 連株も売られている。注目されていた06年10-12月(第4四半期)決算は、前 年同期比39%減益となった。同業の米アドバンスト・マイクロ・デバイシズ (AMD)との競争で、製品価格を引き下げたことが響き、第4四半期の粗利益 率は49.6%と、前年同期の61.8%から低下した。同社は07年の粗利益率見通し を、アナリスト予想を下回る約50%としている。

市場では、「会社側が改善を図ると強調していため、粗利益率が50%を超 えているかどうかは非常に重要。達成できないと、AMDとの競争が厳しいか、 新製品の利益が確保できていないということになる」(東海東京証券・町山浩幸 アナリスト)との声が出ていた。インテルの株価は時間外取引で2.5%安の

21.32ドル。通常取引の終値は前週末比17セント(0.8%)高の22.30ドルだっ た。シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のナスダック100指数先 物は東京時間17日午前、基準価格比5.75ポイント安で軟調推移している。

紀文フやIRIに売り、JALは高い

個別では、特別損失などの増加が響き、06年3-11月期の連結純損益は1 億3200万円の赤字となったレナウンは3日ぶりに急反落。マッコリー証は新規 に投資判断をアンダーパフォームとした古河機金も安い。消費者の豆乳離れの影 響で第3四半期の経常利益が大幅減となった紀文フードケミファも大幅安。

株式交換を通じたインターネット総合研究所の完全子会社化について、IR Iの子会社が監理ポストに割り当てられたため、合意を解除したSBIホールデ ィングスは4日ぶり反落。インターネット総合研究所には売り注文が殺到し、売 り気配で終了。差し引き7万3500株の売り注文を残した。

半面、日本航空が商いを伴って反発。17日付の日経新聞朝刊の報道による と、同社は、国際線の路線再編計画をまとめ、収益性の低い成田-チューリヒ線 など3路線を今春以降運休・減便する。一方、高収益が見込める北米線などを増 便、採算重視の姿勢を徹底する。2月発表の中期経営計画の柱の1つに据える。

また、PCドリルの好調が続き、前期の純利益が34%増となったユニツー ルが大幅続伸となった。非建材事業が好調で中間期の経常利益が計画の3.4倍に なった三協・立山ホールディングスも急伸。