【個別銘柄】銀行、松下電産、東芝、鳥インフル関連、Fリテイリなど

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

銀行株:TOPIX銀行業指数は2.6%高の423.63ポイント。ゴールドマ ン・サックス証券のキャシー松井氏は07年1月の投資家向けリポート「セク ター・セレクター」で、「マクロの消費環境が徐々に改善に向かっていること から、今年中に予想される消費回復に備え、小売り、民生用電機、サービスな どのウエートを高めておきたい」と指摘、銀行のオーバーウエート継続を推奨 した。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は2.7%高の151万円、 三井住友フィナンシャルグループ(8316)は2.5%高の123万円。

松下電器産業(6752):3.3%高の2385円。市場では、「1ドル=120円の 壁は抜けないとの見方が強かった中で、その水準を上回ってきたことは国際優 良株にとって大きなポイント。今回の円高が国内の景気悪化要因によるもので はなく、米景気堅調を背景とした『良い円安』であることが評価できる」(三 井住友アセットマネジメント国内株式アクティブグループの生永正則ヘッド) との声も聞かれた。

東芝(6502):終値は0.9%高の819円。午後2時ごろ日経テレコンが「キ ヤノンが東芝と共同生産する予定だった次世代薄型ディスプレーパネルSED (表面電界ディスプレー)を単独生産に切り替える」と報道。量産計画を白紙 に戻したうえで、キヤノンが東芝の保有する共同開発生産会社株式を全株買い 取ると伝わった。東芝の意思決定の迅速さが評価された。キヤノン(7751)は引 けにかけて上げ幅を縮小、1.2%高の6540円で取引を終えた。

ダイワボウ(3107):8%高の405円と急伸。農林水産省が11日夜、宮 崎県庁から高病原性鳥インフルエンザの発生が疑われる事例の連絡があったと 発表。鳥インフルエンザ対策の繊維を手掛けることから、短期の値上がり益を 狙った個人投資家などの買いを誘った。このほか「抗鳥インフル関連銘柄」と して知られるシキボウ(3109)が5.4%高の196円、富山化学工業(4518)が

7.1%高の759円。

ファーストリテイリング(9983):14%安の9600円で終了。一時は16%安 まで売り込まれ、取引時間中の下落率としては02年2月4日(16.4%)以来、 約4年ぶりの大幅安を演じた。暖冬の影響で主力の国内ユニクロ事業が不振な ため、11日の取引終了後に2007年8月期通期の連結業績予想を下方修正した ことで、失望売りの圧力が強まった。

キユーピー(2809):2.3%高の1062円と3日ぶりに反発。鶏卵価格の落 ち着きで原材料コストの抑制につながり、利益を押し上げられたほか、ドレッ シングの販売の伸びなども重なって前期は2桁の増益を確保した。成長分野へ の特化やコスト削減など、中期経営計画で示す方針が着々と進んでいると評価 を受けた。

ビール株:大手3社が軒並み高。市場は低調だが、製造法や原料にこだわ ったプレミアビールに各社とも力を入れており、市場の活性化につながるとの 見方が広がった。キリンビール(2503)は2.6%高の1866円、アサヒビール (2502)が2.5%高の1875円、サッポロホールディングス(2501)が1.5%高 の690円。キリンビールが2.6%高の1866円。

パルコ(8251):3.5%高の1387円。店舗立地に合わせて売り場の演出な どを変える「店舗グルーピング政策」が奏功、改装やテナントの入れ替えが当 たり、9カ月間の累計既存店売上高は2.1%増となった。景況感の回復もあっ て婦人服の販売が伸びており、業績上振れに期待感が強い。

電通(4324):1.4%高の35万9000円。広告表現立案業務や広告制作業 務などクリエーティブが好調だったほか、テレビも堅調に推移し、月次売上高 の伸びが確認された。業績期待を背景に買いが先行し、株価は昨年8月17日 に付けた過去半年の高値に並んだ。

三菱自動車(7211):2%高の200円。仏プジョーシトロエングループ(P SA)とロシアで乗用車を共同生産する検討を始めたと、12日付の日本経済新 聞朝刊が報道。成長市場を強化する方針が評価された。

アンジェス・エムジー(4563):売買を伴って急伸し、終値は9.2%高の69 万円。同社の企業価値を測る上で最重要視されてきたHGF遺伝子をめぐり、 閉塞性動脈硬化症を対象にした日本での第3相臨床試験の患者組み入れが目標 数に達したことが11日明らかになった。早ければ2007年の年内にも新薬申請 が可能とみられ、買い圧力が強まった。

JFEホールディングス(5411):1.4%安の5760円。一時5730円まで下 げ幅を拡大、10月中旬以降の下値支持線として機能している25日移動平均線 (5837円)を下回る場面もみられた。他の鉄鋼関連銘柄に比べ輸出比率が高い ため、海外市況軟化の影響を受けやすい企業体質だと警戒された。クレディ・ スイス証券は11日付で、投資判断を「中立」から「売り」に引き下げ。

東京製鉄(5423):3.6%安の1643円。主原料の鉄スクラップやニッケル 価格が想定以上に高騰しており、製品価格への転嫁が遅れて利益を押し下げる との見方が強まっている。この日は、同社の発行済株式の1.7%を保有する三 井物産が全株を売却する方針も伝えられ、株式需給の悪化を警戒する売りも加 わった。

フルキャスト(4848):午後1時過ぎに急落。終値は13%安の26万7000 円。東証1部の下落率ランキング2位。午後に共同通信が、宮城県警が労働者 派遣事業法違反の容疑でフルキャスト本社などの家宅捜索を行ったと報道した ことが嫌気された。同社は午後3時に家宅捜索を受けたことを公表、「現在、 事実を調査中」とコメント。

不二家(2211):6.2%安の198円と昨年来安値を更新。一時189円まで 下げ、04年8月末以来、およそ2年半ぶりの安値水準に落ち込んだ。期限切れ の材料を使用して洋菓子を何度も製造していたことが判明、かつての雪印乳業 事件とその後の消費者離れをほうふつとさせる内容との指摘も出て、業績面で 大きな打撃を受けるとの懸念が持たれた。

オーエムシーカード(8258):一時3.1%安の875円を付け、昨年来安値。 将来の過払金に備え引当金を積み増すことから2007年2月通期の連結純利益 が前期比52%減の120億円にとどまる見通しとなった。メリルリンチ日本証券 の江尻憲正シニアアナリストは、親会社ダイエーがイオンと連携したことで、 OMC株をセブン&アイ・ホールディングスやJR東日本に売却する可能性が あるとのメディア報道が過去にあったことに触れ、「ファンダメンタルズより、 ダイエーグループの今後の動向に注目したい」と指摘。

アデランス(8170):2.1%安の2835円と反落。国内新規顧客の獲得に苦 戦しており、第3四半期は大幅な減益決算になった。UBS証券の渡辺真理子 アナリストは、「第3四半期までに前年同期より5%多い100億円の広告宣伝 費を投入しているにもかかわらず、国内新規顧客の低迷が顕著。国内の減収に 対する対策や戦略がない一方で、固定費が増加傾向にある」ことを警戒。

キャンドゥ(2698):1.5%安の9万3400円。天候不順に加え、欠品が出 た影響で客足が鈍り、収益を圧迫している。前日には通期業績予想を下方修正、 安さ重視の消費者心理に変化が出てきていることへの懸念もあって売り注文が 膨らんだ。

マルエツ(8178):1.7%安の569円と反落。従業員を含め「痛み」を伴 う経営構造改革を断行、既存店売上高も改善し始めている。11日公表の2006 年3-11月期連結決算で業績好調を確認、通期業績の上振れが確実視される情 勢となったが、PERなど投資指標面で見た割高感から腰を入れた買いが入ら ず、小口の売り注文に押された。

ダイエー(8263):終値は0.4%安の1662円。一時2.8%高の1714円まで 買われたことから、06年12月26日の昨年来安値1577円と比べると、反発ム ードを強めているとみられた。不採算店の閉鎖などで小売り本業の採算が改善 し始めていることを確認、食品への注力でさらなる改善が可能と期待された。

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