新日石株が大幅反落、原油安で利益成長見通しが後退-MS証は格下げ

新日本石油の株価が大幅反落。原油価格の 下落が続いていることを受け、アナリストの間から、在庫評価益の消失と上流利 益の減少により利益成長見通しが後退したとの見方が出ている。前日比42円 (5.2%)安の762円まで下げ幅を広げ、昨年来安値(749円)にあと13円に接 近する場面があった。売買高は1680万株を超え、約1年2カ月ぶりの高水準に 膨らんでいる。

在庫評価益の感応度は1ドルで75億円

モルガン・スタンレー証券は9日付で、投資判断を「イコールウエイト(中 立)」から「アンダーウエイト(売り)」に引き下げると同時に、目標株価も 910円から690円とした。担当アナリストのラリータ・グプタ氏は、「原油価格 の調整を受けて、輸入原油価格の前提を1バレル当たり65.95ドルから61ドル に修正した結果、在庫評価益が348億6000万円から40億2000万円に落ち込み、 上期中に貯まった在庫影響による利益がほぼ帳消しになることが響く」として、 07年3月期の連結営業利益予想を従来の2017億円から1766億2000万円に下方 修正した。グプタ氏によると、在庫評価損益の1ドル変動による感応度は75億 円という。

またモルガン証では、上流事業の販売量低迷と生産コストの高止まりなどに より、2008年3月期の連結営業利益についても従来予想の1933億9000万円か ら1608億4000万円に下方修正している。

目標株価の算定は、08年3月期の予想EPS(1株当たり純利益)69.3円 にPER(株価収益率)10倍をかけて設定している。

前日9日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引される原油先物2 月限の終値は前日比45セント(0.8%)安の1バレル=55.64ドル。年初来では

8.9%の値下がり。この日は一時、2005年6月13日以来、約1年7カ月ぶりの 安値に相当する53.88ドルまで売り込まれた。