UBS:円の上昇幅予想を縮小-キャリートレード継続との見通しで

スイスのUBSは9日までに、円のドルに対 する1カ月後と3カ月後の上昇幅予想を縮小した。1月に日本銀行が利上げを したとしても、キャリートレードの解消にはつながらないとの見方が理由。

ヘッジファンドなどは、低金利の円を借り入れ、高利回り資産で運用する キャリートレードを行っている。UBSの為替ストラテジスト、アシュリー・ デービーズ氏は9日付のリポートで、「円の上昇幅についての予想を後退させ た」として、「投資家のリスクテーク意欲は依然堅調で、日銀が利上げをした場 合も一段の利上げ観測が高まるとは考えにくいことから、キャリートレード解 消を予想するのは時期尚早と思われる」と説明した。

午前10時35分現在の円相場は1ドル=118円90銭。UBSは、1カ月後 と3カ月後の円相場を1ドル=115円と予想。従来予想のそれぞれ113円50銭 と111円から円安方向に修正した。

日銀の次回の政策決定は18日。UBSは、利上げに難色を示す政治的圧力 も円相場上昇を抑えると指摘している。尾身財務相は8日にワシントンで、日 銀は「経済成長を支援するべきだ」と発言した。UBSはリポートで、同相の 発言は「日銀が1月に利上げを決めた場合も、一段の引き締め観測を抑えるの に役立つ」との見方を示した。