首相:参院選勝利へ全力、責任論言及避ける-衆参ダブル選考えず(4

安倍晋三首相は4日、首相官邸で年頭記者会 見を行い、今夏の参院選について「自民党の総裁として内閣を率いる責任者と して常に勝ち取っていくという気概で望んでいかなければならない。毎日、こ うした責任を感じて仕事をしている。勝利を得るために全力を尽くすとの決意 で臨む」と述べた。参院選後に非改選議員を含めて与党で過半数割れとなった 場合の自らの責任には言及しなかった。

その上で、衆参同日選挙の可能性については「現在のところ、まったく考 えていない」と否定した。参院選では、自身の任期中の憲法改正を目指す考え を訴えていく方針も明らかにした。

また、憲法改正に必要な国民投票の手続きなどを柱とする法案に関して、 与野党が協議したうえで今年の通常国会に提出することへの期待感を表明。憲 法改正そのものについては「ぜひ私の内閣として改正を目指したい。このこと を当然、参院選でも訴えていきたい」と語り、参院選の争点の一つに掲げる方 針を明らかにした。

経済政策に関しては、「未来に夢や希望を持てる日本にしていくために、大 切な社会保障制度の基盤を強化していくためにも経済の成長は不可欠だ」と指 摘。そのうえで、「成長戦略を着実に進め、景気回復を家計にも広げていく年に していかなければならない。国民が景気回復を、構造改革の成果を実感できる 年 にしたい」と語った。

同時に、日本の開放(オープン)と技術革新(イノベーション)を通じて 企業の生産性や競争力を高めることで、力強い経済成長を実現することに意欲 を示した。

また、現在5%の消費税率の引き上げを含む税制の抜本改革については秋 以降に議論する考えをあらためて示した。少子化対策のための本格的な戦略を 策定する方針も強調した。

北朝鮮問題、6カ国協議の早期再開に努力

一方、昨年12月に具体的成果を得ることなく終了した北朝鮮の核問題をめ ぐる6カ国協議については「なんとか早い時期に再開されることを望みたいし、 そのための努力をする」と述べ、再開に向けた外交努力を続ける方針を示した。

日本の対北朝鮮政策に関しては「日本がかけている制裁はミサイル発射、 核だけでなく、拉致の問題について誠意ある対応を北朝鮮が取らなかったこと も理由のひとつ」と述べたうえで、拉致被害者全員の生還を求める考えに変わ りはないことを強調。また、「粘り強く掛けるべき圧力を掛けながら、しかし機 会を得て対話によって解決していかなければならない」とも述べた。

2007年を「美しい国づくり元年」に

安倍首相は会見の冒頭、安倍内閣が昨年9月26日に発足してから約100日 間を経過したことに言及。先の臨時国会で改正教育基本法、防衛庁の省昇格関 連法案の成立などを挙げ、「この100日間で『美しい国づくり』に向けて礎を築 くことができた」と政権のこれまでの成果を強調した。

さらに、「07年を『美しい国づくり元年』としたい。日本がもっている良さ、 すばらしさ、美しさを再認識する年にしたい。参院選が予定されているが、正 攻法で着実に実績を残していくことに全力を尽くしていく決意だ」と抱負を語 った。1月25日の召集見通しとなっている通常国会では、教育再生会議での議 論を踏まえた教育改革の関連法案や、社会保険庁を廃止・6分割するための法 案などを提出し、成立を期す考えも示した。

--共同取材:山村敬一 Editor:Ushiroyama

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