NECエレ:2010年度に1000億円、シェア3割目標-画像処理LSIで

NECエレクトロニクスは27日、デジタル 家電用画像処理システムLSI(大規模集積回路)の主力製品で、2010年度に 1000億円の売上高を目指すと発表した。06年度予想の300億円から4年で3.3倍 の成長を狙う。薄型テレビやDVD(デジタル多用途ディスク)プレーヤー用な どに国内外で拡販し、画像処理LSIで世界シェアトップの30%を目標とする。

同社は、世界的に需要が拡大しているデジタル家電分野の戦略製品として画 像処理LSIの大きな伸びを期待。現状の製品別世界シェアは、DVD記録ドラ イブ(駆動装置)用で30%、DVDレコーダー用で20%、テレビをケーブルテレ ビ網などと接続する受信機器(セットトップボックス=STB)用で15%と、製 品によって1-2位の高いポジションにある。

今後は薄型テレビ用などにも力を入れ、「全分野でナンバーワンを目指す」 (新津茂夫・第2システム事業本部長)考え。30%のシェア獲得と3倍超の事業 成長という強気の目標だが、「やはり1-2位にならないと、ビジネスとしては 成立しない」(同)と、画像処理LSIの特定用途向け標準半導体(ASSP) でデファクト(事実上の世界標準)を目指す。

次世代DVD用に新製品投入

このLSIは、デジタルAV(音響・映像)機器が受信した映像や音声デー タを処理する高性能半導体。ハイビジョン放送番組など高精細映像の受信・録 画・再生が可能だ。薄型テレビをはじめ、DVDプレーヤー/レコーダーなどに おける中核デバイスとして、データの圧縮・復元機能を担う。

NECエレは、同LSIを「EMMA(エマ)」のブランド名で展開。1998 年の発売以来、世界12カ国50社の採用実績を持つ。すでに、ソニーの液晶テレ ビ「BRAVIA」や東芝のDVD/HDD(ハードディスク装置)レコーダー、 米ディレクTV(DirecTV)用STBなどの心臓部として搭載されている。

27日は、東芝などが推進する次世代DVD規格「HD DVD」プレーヤー とレコーダー向けに同LSIを発売すると発表。今回の新製品は「EMMA」の 第3世代にあたり、ハイビジョン対応のデータ復元技術を幅広く追加した。同L SIは、半導体の加工線幅が90ナノ(ナノは10億分の1)メートルのプロセス 技術を採用。07年4月から鶴岡工場(NEC山形)で月30万個の量産を始める。

一方、ソニーや松下電器産業が主導する次世代DVD規格「ブルーレイ・デ ィスク(BD)」のプレーヤーとレコーダー向けにも開発中で、来年に発売する。

NECエレクトロニクスの27日終値は前日比20円(0.6%)高の3480円。