トヨタとフォードがトップ会談-張会長が新CEOに「あいさつ」(4)

トヨタ自動車は27日、同社の張富士夫 会長が米フォード・モーターのアラン・ムラーリー社長兼最高経営責任者(C EO)と会談したことを明らかにした。両社が環境技術などで提携を模索す るとの報道も出ているが、トヨタは内容を含め会談の詳細は公表していない。

トヨタは同日コメントを発表し、「当社のトップは常日ごろ機会があれ ば、他社のCEOやトップの方とお目にかかることがある」としたうえで、 「今回、トヨタの張会長がフォードCEOのムラーリー氏にごあいさつさせ ていただいた」としている。米ボーイング民間航空機部門のCEOを務めた ムラーリー氏は9月にフォードに転じ、北米事業の2009年黒字化に向けて取 り組んでいる。

フォードも同日ウェブサイトを通じて「トヨタ首脳と会合」について、 「われわれは、他の自動車メーカーと、相互に関心のあるさまざまなテーマ について定期的に会合をもっている」とのコメントを発表した。詳細は明か していない。

27日付の日本経済新聞朝刊は、張会長とムラーリーCEOが都内でトッ プ会談を開いたことが明らかになったと報道。会談はフォード側の要請によ るもので、フォードはトヨタのハイブリッド車や燃料電池車などの環境技術、 効率的な生産方式、部品調達費削減手法に関心を示しており、これらの分野 で提携を模索するとみられるとしている。

ハイブリッド供給

トヨタは、2007年の世界販売計画を前年見込み比6%増の934万台に設 定。米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜いて世界一に迫る勢いだ。環境技 術でも、ハイブリッドシステムを世界のメーカーに先駆けて実用化。フォー ドとの関係では、トヨタ系の自動車部品大手、アイシン精機傘下のアイシ ン・エィ・ダブリュが現在フォードの2車種にハイブリッドシステムを供給 している。

株式市場では「来年は米大統領選挙の前年に当たり、貿易摩擦が再燃し やすい環境になる。今後起きる可能性がある摩擦を回避する手段として、フ ォードとの提携が実現すれば、効果は大きいだろう」(大和証券SMBCエ クイティ・マーケティング部の西村由美課長代理)との見方も出ている。

張氏は今年5月、日本自動車工業会の会長の就任記者会見で、日米自動 車産業の状況について「今すぐ摩擦が起きるとは思っていないが、何が起こ るか予測がつかない状況」との認識を示した。同時に日系メーカーが現地生 産を進めてきたことにも触れ、「いかに早く市民権を得て溶け込むかが大 切」だと強調した。

トヨタ株の午前終値は前日比190円(2.5%)高の7960円。

--共同取材 藤村奈央子、河野敏、小松哲也 Editor:Taniai

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