米500社超の幹部、税負担軽減でオプション行使日操作か-調査会社

イムクローン・システムズ、マカフィー、 Eトレード・ファイナンシャルなど500社を超える米企業の幹部が、税負担軽 減を目的に、ストックオプション(自社株購入権)の行使日を正しく報告して いなかった可能性があることが、調査会社グラディエント・アナリティクス(ア リゾナ州)が22日発表したリポートで分かった。

それによると2001年、イムクローンのサミュエル・ワクサル最高経営責任 者(CEO、当時)は210万株相当のオプションを行使し、8月10日に連邦当 局に届け出たが、行使日をその月の最安値をつけた7月12日に設定。これによ りオプション行使によって得た利益のうち、通常の所得課税の対象になる部分 を最大676万ドル(約8億円)圧縮した可能性があるという。

米国では、企業幹部がオプション行使によって得た利益に対し、行使日に 応じて異なる税率が適用される。付与日から行使日までの株価上昇分が通常の 所得課税の対象になるが、行使日以降に株価が上昇した場合には、より低率の キャピタルゲイン(資産譲渡益)税が適用される可能性がある。このためオプ ションの付与日を操作するのと同様、行使日の操作は人件費の不正報告につな がる恐れもある。

行使日操作は、連邦当局の調査対象となっている付与日操作などの不正行 為ほど広がりを見せていないが、米証券取引委員会(SEC)のリンダ・トム セン氏は9月、オプション行使日の操作も当局の調査対象になっていると米上 院で証言した。

グラディエントのカール・ベティス会長は行使日操作の疑いについて、付 与日操作よりも「深刻な問題になる可能性がある」と指摘。「これは、文書を 操作するだけで企業幹部が税制上の優遇措置を受けられる可能性があることを 意味している」との見方を示した。

イムクローンの広報担当アンドレア・ラブニー氏は、コメントを求める電 話取材に対して回答していない。