【個別銘柄】ペンタクス、トヨタ、鉄鋼、菱ガス、旭硝子、イハラケミ

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

ペンタックス(7750):急騰。一時は8.1%高の746円まで買い進まれる場 面もみられた。光学ガラス最大手のHOYA(7741)と2007年10月をめどに 合併することで21日に基本合意した。売り上げ規模5000億円の総合光学機器 メーカーの誕生で、競争力向上などに期待する向きが多い。終値は5.9%高の 731円で、HOYAの4570円との相対株価位置は0.16対1。合併比率0.158 対1に沿うかたちになった。出来高は1200万株。05年7月20日の1764万株 以来、約1年5カ月ぶりの大商い。

HOYA(7741):午前10時以降、4600円近辺でもみ合い、結局は

1.3%高の4570円とこの日の安値圏で取引を終えた。内視鏡やデジタル一眼レ フカメラなどで一定の存在感を持つペンタックス側からみた場合、「キヤノン や富士フイルムでなく、なぜHOYAなのか、という疑問が先行しそうだ」 (メリルリンチ日本証券の高橋亮平アナリスト)との声もあがった。またHO YAの経営基準からすれば、営業利益率2%程度のペンタックスのカメラ事業 は資産効率を悪化させる低収益事業になるとの指摘もあり株価は伸び悩んだ。

トヨタ自動車(7203):連日で上場来高値を更新。午後の取引で1.8%高 の7820円まで上げ幅を広げる場面もあった。円安進行で輸出採算の向上が見 込まれている上、「外国人投資家が、業績不振の米ビッグスリーからトヨタ株 に乗り換える動きも活発化している」(富士投信投資顧問の岡本佳久執行役 員)との観測も広がった。

鉄鋼株:商いを伴い続伸。新日鉄がブラジルの鉄鋼大手ウジミナスを持ち 分法会社化したことで、強者連合組成による世界的な業界再編期待が高まって いる。またブラジル鉄鉱石大手のバレ・ド・リオドセと中国製鉄最大手の宝山 鋼鉄は07年度の鉄鉱石の取引価格を9.5%値上げすることで決着、10%程度と の事前予想に沿った形で、安心感も広がった。新日本製鉄(5401)2.2%高の 614円、JFEホールディングス(5411)は0.8%高の6030円。

三菱ガス化学(4182):2.0%高の1228円で終了。一時は1256円まで買 い進まれ、投資家の長期的な売買コストである200日移動平均線(1260円)に 約3カ月ぶりに接近した。合成樹脂の基礎原料として使われるメタノールをベ ネズエラで増産することが明らかになり、同社グループの年産能力が830万ト ン(合弁相手先企業の持ち分含む)に達し、世界一に浮上する公算が強まった。 燃料電池などの普及でメタノールの需要は今後も拡大しそうで、市況上昇によ り収益が一段と高まると期待された。

旭硝子(5201):6.3%高の1422円と急反発。一時1440円まで買われ、 ほぼ2カ月ぶりの株価水準に戻した。海外のブラウン管(CRT)ガラスの生 産設備や北米板ガラス事業ののれん代の減損処理に伴い、2006年12月期には 計750億円の特別損失を計上するものの、来期以降の収益性改善に対する期待 感の方が勝った。ドイツ証券は目標株価1610円で投資判断「買い」を継続。

イハラケミカル(4989):7.5%安の307円と売買を伴って急反落。東証 1部下落率ランキングでトップとなった。農薬事業の国内停滞に加え、新しい 農薬の開発を加速するため研究開発費を前期比18%増の20億円に積み増すた め、2007年10月通期の連結経常利益は同50%減の10億円に半減する見通し。 増収増益を見込んでいた向きが多かったとみられ、売り圧力が増した。

ブリヂストン(5108):0.4%安の2695円で終了。21日終値の2705円を 挟んで上下1%以内での変動が続き、7カ月ぶりの高値圏で堅調な動きをみせ た。建設車両用タイヤの国内新工場を建設すると21日発表、アナリストの間 で「売り上げ構成の変化に伴い営業利益が好転する」(ゴールドマン・サック ス証券の八重沢亨アナリスト)との声が聞かれた。

三井物産(8031):0.4%安の1728円。8月25日以来の高値圏にあった にもかかわらず、小幅安にとどまり、堅調だった。サハリン沖で進める石油・ 天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」は今後、ロシア国営のガスプロムが 権益の50%を握り、主導する予定。モスクワで21日に関係者が合意したとこ ろでは、事業主体「サハリンエナジー」の株式譲渡額は74.5億ドル(約8800 億円)で、事前の観測報道より高い。権益比率から試算すると三井物の株式譲 渡益は18.63億ドル(約2200億円)。三菱商事(8058)は0.7%安の2225円。

日産自動車(7201):0.7%安の1419円。最大で約538万人分の顧客情報 が社外に流出した可能性があると、21日に発表。企業イメージの悪化や顧客離 れによる業績への悪影響が懸念された。

日本オラクル(4716):1.8%安の5600円と小幅安。中間期は、戦略分野 の売り上げを伸ばしながら全部門で増収増益を達成したが、主力のデータベー ス・テクノロジー(DB)事業の売上高が依然伸び悩んでおり、この点を懸念 する向きがあった。

乃村工藝社(9716):1.4%安の632円。複合商業施設分野などで需要が 伸びているが、新規顧客の取り込みや話題性のある余暇施設物件の受注などで、 第4四半期(06年12月-07年2月)は若干の経常赤字となる見込み。業績停 滞により買いが手控えられた。

キョウデン(6881):1.5%高の487円と続伸。連結子会社のスーパー、 長崎屋をシンガポールの投資ファンド「CCMPキャピタル・アジア」に売却 するとの観測が広がっている。売却によって得た資金を本業の強化に充てれば、 収益力を高められるとみられた。キョウデンは22日午前、「現時点で決定さ れた事実はない」と、前日と同じコメントで否定。

大丸(8252):2.8%高の1552円と3連騰。一時1569円を付け、およそ 半年ぶりの高値水準を回復した。人件費の抑制や卸売業が好調で、21日発表の 四半期累計業績では増益を確保したほか、増配方針も好感されている。UBS 証券では今期営業利益を347億円と試算、会社計画の340億円を上回るとみて いた。

イオンクレジットサービス(8570):1.6%高の2265円。海外事業が好調 なことに加え、利息制限法の上限金利を超える過払い金の引当金処理が市場予 想の範囲内だったこともあり、買い安心感につながっている。21日公表の第3 四半期(2006年2-11月期)連結決算は営業利益が同14%増の298億円とな った。三菱UFJ証券は投資判断「2(買い)」を継続。

フルキャスト(4848):2.6%高の27万5000円。一時28万4000円を付 け、投資家の短中期的な売買コストの平均を示唆する25日移動平均線(27万 5000円)を上抜けた。発行済み株式総数の3.26%に相当する1万株の自社株 買いを行うと21日に発表。下落局面では企業側の買いが下支えするとして、 需給好転を期待する動きが広がった。

インテリックス(8940):5.9%高の26万9000円。出来高は前日比50倍 の2733株で2006年の年明け以降でダントツのトップ。中古マンションの獲得 に向けて、オーナーがまだ住んでいる状態で物件を購入する「青田買い」を行 っているため、リノベーション(再生流通)事業での売り上げに加え、賃料収 入も入る仕組みを作り上げた。業績好調に伴い、21日に2006年11月中間期の 連結純利益予想を66%引き上げたことが好感された。

パイプドビッツ(3831):午後1時30分すぎに公募価格(21万円)の

3.8倍に相当する80万円で初値が付いた。初値上昇率3.8倍は2006年の年明 け以降では184社中10位に位置する。終値は90万円。同社は2000年設立で、 顧客の情報資産を管理・運用するアプリケーション・ソフトウェアを提供して いる。21日に東証マザーズに新規上場したものの、買い気配のまま売買不成立 となっていた。

東京一番フーズ(3067):上場2日目となったこの日午前9時15分に公 開価格(29万円)の約2倍となる57万円で初値が付いた。終値は52万1000 円。同社が1998年10月に設立。「泳ぎとらふぐ料理専門店 とらふぐ亭」を 首都圏に06年9月末時点で34店舗展開している。21日に東証マザーズ市場に 新規上場していたが買い注文が殺到、買い気配のまま売買不成立となっていた。

WDI(3068):22日にジャスダック市場に新規上場した。初値は1090 円で、公開価格の1050円を3.8%上回った。イタリア料理店「カプリチョー ザ」を主力業態として、国内外で外食事業を展開している。営業形態は15業 態あり、アメリカ料理店「トニーローマ」「ハードロックカフェ」などの海外 有名ブランドも手がけている。07年3月期の経常利益は前期比19%減の5億 4100万円と計画。

セントラル総合開発(3238):22日、東証2部に新規上場した。午前9時 3分に付いた初値は公募価格と同じ1350円。終値は1332円で終日、売りが優 勢だった。同社は1959年設立。首都圏と近畿圏を中心にファミリータイプの 分譲マンション「クレア」シリーズなどを販売するほか、所有するオフィスビ ルをもとに不動産賃貸・管理事業なども展開している。

JBイレブン(3066):22日、名証セントレックス市場に新規上場した。 売り気配で始まり、午前9時20分に公開価格(1260円)を4.8%下回る1200 円で初値を付けた。同社は1981年9月に設立。ラーメン店「一刻魁堂(さき がけどう)」や中華レストラン「中華食堂」など計47店をチェーン展開して いる。地盤は愛知県など東海地方。