外国人投資家の日本債券買い越し,6年で最大-ドイツ銀のファンドなど

ドイツ銀行や米JPモルガンなど外国人 投資家が、日本の債券への関心を強めている。国債発行を減らす政府の公約とゼ ロに近いインフレ率が安心感を誘い、外国人投資家による年初来の日本債券買い 越し額は6年ぶり高水準に達した。

運用担当者らによると、フィッシャー・フランシス・ツリーズ・アンド・ ワッツは先週、20年物日本国債の保有を増やした。ドイツ銀行のDWSファン ド部門は過去1カ月に30年物日本国債を購入した。財務省のデータによると、 外国人投資家の日本債券買い越し額は年初来で6兆4000億円に達し、2000年 以来で最大となった。

日本は主要7カ国中で政府債務残高が最大、国債利回りは最低だが、メリ ルリンチによると、年限10年以上の日本国債の投資リターンは12月14日ま での1カ月に2%となった。尾身幸次財務相は今月、来年度の国債の新規発行を 7%引き下げ25兆5000億円と10年ぶり低水準に抑える方針を発表した。

フィッシャー・フランシスで運用に携わる中村成己氏は、日本国債は主要 国国債市場で最も妙味が大きいとして、米国でも欧州でもインフレ率は2%を超 え、さらに上昇するリスクがあるが、日本のインフレ率は低いと指摘した。

10年物日本国債(表面利率1.7%、2016年12月償還)は先週、0.258 円上昇の100.343円。利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下し1.66%となった。

JPモルガン・アセット・マネジメントの日本部門のファンドマネジャー、 國部真二氏は、日本の10年国債利回りは2007年3月末までに1.50%まで低 下する可能性があると予想する。その場合、リターンは1.8%となる。同氏は、 日本が国債発行を減らすに伴い、日本国債への投資家の関心は高まっていると指 摘した。

政府は19日、8000億円規模の20年債入札を予定している。需要堅調で 政府の借り入れコストは抑えられる可能性がある。11月21日の入札が実施さ れた20年債(表面利率2.2%)の利回りは2.06%と、平均落札利回りの

2.186%から低下している。

みずほ証券のマーケットアナリスト、青山昌氏は、19日の20年債入札は 堅調だろうとして、多くの投資家が利回りは低下に向かっていると見込んでいる と話した。

19日には2日にわたる日本銀行の政策決定会合が終了する。ブルームバー グ・ニュースが実施したエコノミスト調査では0.25%での金利据え置きが予想 される。中村氏は、日銀による07年の利上げが2回を超えることはないとみて いる。

日本の債務残高は今年末までに国内総生産(GDP)の161%に達する見 通しだが、国際投信投資顧問で「グローバル・ソブリン・オープン」を運用する 堀井正孝氏は、新規発行減は債券相場の追い風になるだろうとして、財政規律改 善は日本国債にとって良いニュースだと話した。