【個別銘柄】JT、トヨタ、日テレ、ソフバンク、飯田産、田崎真珠

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

日本たばこ産業(JT:2914):終値は3.1%高の59万7000円。一時は 60万3000円を付け、上場来高値圏を更新した。英たばこ5位ギャラハーの買 収で基本合意。業容拡大やロシアなどの新興国での基盤拡大が期待された。15 日午後4時から木村宏社長が都内ホテルで会見する。日本企業による海外企業 買収では過去最高の総額2兆2000億円に達する見込み。

トヨタ自動車(7203):一時0.5%高の7410円まで上昇し、11月8日に 付けた7370円を抜いて上場来高値を更新した。海外投資家が出遅れ感のある 日本株を見直す動きが広がり、時価総額1位のトヨタが買われている。東証が 14日発表した12月第1週の投資部門別売買動向では、海外投資家の買い越し 額が5918億円と今年最高を記録。終値は7380円。

キヤノン(7751):終値は0.8%高の6700円。一時6770円まで買われ、10 月11日(6700円)以来、約2カ月ぶりに上場来高値を更新した。10月の世界半 導体製造装置販売は35.3%増と好調を維持、日銀短観の利益計画についても大 企業製造業の06年度経常益が前年比6.6%増と前回調査1.4%増から上方修正 された。「海外市場に比べたリターン・リバーサルで海外投資家による現物株 への買いが目立っている」(東海東京調査センターの隅谷俊夫シニア・ストラ テジスト)。

日本テレビ(9404):5.0%高の1万6970円と大幅続伸。14日夕に、2007 年に地上波で全国放送するプロ野球の巨人主催試合数を06年実績と比べ3割 減らすと発表。ゴールドマン・サックス証券の吉田憲一郎アナリストによると 「06年度の巨人戦視聴率は9.4%で、06年度上半期のゴールデンタイム視聴率

11.9%を下回った」。吉田氏は「大株主である読売新聞グループに物申したと いう意味でも、一般株主に対する意識向上の表れと考える」と評価。

ソフトバンク(9984):0.4%高の2535円。14日の取引終了後、電通と共同 出資で設立したネット広告会社であるサイバー・コミュコミュニケーションズ (CCI)の株式を売却したと発表。事業の選択と集中により、携帯電話事 業に経営資源を注力する方針を評価する買いが膨らんだ。

飯田産業(8880):8.4%高の1952円と大幅反発、東証1部上昇率ランキ ングで2位に付けた。主軸の不動産事業で戸建分譲住宅が好調で、中間純利益 は前年同期比36%増と大幅な伸びを示した。「日銀短観の大企業・非製造業D Iが改善、不動産も好調になるとの期待につながった」(丸和証券の小林治重 調査情報部長)との声が聞かれた。

光通信(9435):8.1%高の5610円。東証1部上昇率ランキングで3位に入 った。投資家層の重なる新興市場の情報・通信関連株が反発傾向にある中、年 初来高値(1万1510円、1月4日)のおよそ半分に位置する株価水準の出遅 れ感が注目された。テクニカル分析の1つである一目均衡表では転換線(5390 円)がこの日、基準線(5370円)を上抜き、買いシグナルが点灯。

田崎真珠(7968):5.7%高の595円。前期は経常利益が大幅に落ち込ん だが、今期は利益が急拡大し、3期ぶりに最終黒字に転換する見通しを示した ことから、景気回復に伴う宝飾品需要の高まりが期待された。「赤字でも配当 利回りやPBR(株価純資産倍率)からは投資魅力がある」(高木証券トレー ディング部・菊池重夫次長)との声もあった。

リコー(7752):1.5%高の2355円と5日続伸。他社と比較して出遅れてい たカラー複合機で、競争力のある製品をそろえて市場シェア奪還に出ており、 今後は利益成長性が高まるとみられた。JPモルガン証券が日本株フォーカス リストに新規採用し、株価上昇に弾みが付いた。

いすゞ自動車(7202):2.4%高の556円と、連日で年初来高値を更新。15 日付の日本経済新聞朝刊が、中国で直営の専売店網を構築すると報じたことを 受け、収益拡大を期待した買いが入った。「国内におけるトラック需要の伸び が先行き見込めないなか、市場拡大余地が大きい中国での販売網強化に注力す る姿勢は評価できる」(みずほインベスターズ証券の河合敦シニアアナリス ト)との声が聞かれた。

ブリヂストン(5108):終値は2.7%高の2665円。一時は2690円まで上昇 し、約7カ月ぶりの高値圏まで上昇した。モルガン・スタンレー証券ではタイ ヤの原料となるゴムの価格高騰が一巡したことを理由に、07年12月期の連結 営業利益見通しを従来の2160億円から2350億円に上方修正。目標株価を2450 円から2700円に引き上げた。

パーク24(4666):1.2%高の1645円。07年10月期の最初の月である11 月の新規契約台数が6245台となり、売上高は19%増加した。稼働率も48.6% と0.4ポイント上昇。順調なスタートを切ったことで、今期業績が会社計画を 上回るとの期待が広がった。

アスクル(2678):1.1%高の2340円と小幅高。定番品の一部値下げで課題 となっていたオフィス家具の販売も復調の兆しが出始めている。経費抑制など で計画通りの利益を確保、2007年5月通期の連結業績予想を据え置いたため買 い安心感が強まった。

イオンモール(8905):2.2%高の6400円。既存SCの売り上げ好調に加 え、千葉、高崎、神戸北など比較的新しいSCも好調で、業容が拡大している。 2007年2月期業績の上振れ期待が根強い上、「20%近い増益が安定的に継続で きる」(大和総研の中川雅人シニアアナリスト)との声もあり、株価上昇期待 が膨らんだ。

島津製作所(7701):4日続伸。一時は2.7%高の1078円まで買われ、昨日 の高値1079円に再度迫った。企業業績の拡大を受けて、石油化学、鉄鋼、金 属、電機など幅広い産業で同社の分析・計測機器を新規導入する機会が増えて いる。この日午前9時50分から、ブルームバーグ・テレビジョンの番組に生 出演した藤本滋明工場長は、現在の生産状況について「ほぼフル生産が続いて いる。一部の製品では生産が追いつかないような状況だ」と説明。

ミクシィ(2121):反発。6.0%高の231万円。15日付の毎日新聞朝刊は、 ミクシィの笠原健治社長の話として、同社が来春までに動画投稿機能を導入す る、と報道。利用者の増加に期待が高まった。

綜合臨床薬理研究所(2399):5.6%安の10万2000円と急落。東証マザ ーズ市場の値下がり率ランキングで3位。臨床試験(治験)の受注案件の売上 高への計上方法を変更したことが響き、2007年7月期通期の連結最終損益が 3000万円程度の赤字になる見通しとなった。従来予想は2億3000万円の黒字 だったため失望売りが膨らんだ。

アコム(8572):急落。3.7%安の4150円。15日付の朝日新聞朝刊は、 「金融庁が12月中に一部業務停止命令を出す方向で最終調整している」と報 じたことを受けた。取引履歴隠しが貸金業規制法に違反すると伝えている。会 社側は15日午前、「現時点ではそのような具体的事実はない」というコメン トを発表。

イオンクレジットサービス(8570):反落。4.2%安の2180円で引け、12月 以降、同社株の戻りをサポートしてきた25日移動平均線を半月ぶりに下抜け た。消費者金融・クレジットカード業界では、利息制限法の上限金利を超える 過払い金の将来的な返還に備え、引当金を積み増す動きが広がっている。この 日は、イオンクレが今期に24億円の引当金積み増しを決めたと一部で報道さ れたため、業績上振れを期待していた向きから売りが出たようだ。

タスコシステム(2709):急反落。2.4%安の2万5580円。財務体質建て 直しを目的に実施された総額18億円弱の第3者割当増資のうち、5億円弱が 14日の払込日までに支払われなかったことが14日明らかになり、企業に対す る信頼感低下などが懸念された。

ギガプライズ(3830):15日、名証セントレックス市場に新規上場。公開価 格(18万円)の2倍となる36万円まで気配値を切り上げたが、結局値が付か ないまま上場初日の取引を終えた。終了時は差し引き1500株弱の買い越し。 同社は1997年2月に設立。建設会社や不動産会社、電気設備会社などと提携 し、マンション向けISP(インターネットサービスプロバイダー)事業や生 活総合支援ASP(ソフトの期間貸し)事業を展開している。

イントランス(3237):15日、東証マザーズに新規上場した。買い気配を切 り上げる展開が続き、結局22万4000円買い気配のまま、値が付かずに終了し た。終了時の注文状況は、買いが2万1000株、売りは7000株。同社は1998 年設立。東京都渋谷区に本社を置き、都内23区を中心に不動産再生事業を手 掛けている。