村上被告が無罪主張、インサイダー事件初公判-宮内被告午後出廷(2)

ニッポン放送株の証券取引法違反(インサイダ ー取引)の罪で起訴された村上ファンド前代表の村上世彰被告(47)の初公判が東 京地裁で30日開かれ、村上被告は無罪を主張した。逮捕直前の会見では容疑を認め たが、保釈後否認に転じていた。日銀総裁辞任まで取り沙汰された村上ファンド事 件は検察側と弁護側が真っ向から対立して始まり、公判を重ねて司法判断が下る。

村上被告は午前10時の開廷早々に「無罪だと確信しています」と述べた。6月 5日の会見ではライブドア前社長の堀江貴文被告や前取締役の宮内亮治被告からニ ッポン放送株大量取得について聞かされたと発言、その後の自身の株取得が証取法 167条に触れたと認めていた。

会見発言について村上被告関係者は、他幹部逮捕を防ぎファンド存続が狙いだ ったとしている。証拠検証の結果、司法判断を仰ぐべきとも判断したとしている。

これに対して検察関係者は「当然、立証には十分な自信を持っている」と余裕 の構えで、証拠や証人の準備は万全との姿勢を示した。東京地検特捜部は6月5日 の会見直後に村上被告を逮捕、同23日起訴した。起訴事実を大筋認めたことから同 26日に保釈されていた。

ニッポン放送株をめぐっては村上被告が2004年9月15日に堀江、宮内両被告 に少額の購入を持ちかけた。これを受けて同11月8日に両被告らから大量購入意思 を聞かされた。2005年1月6日にはTOB(株式公開買い付け)の際の協力依頼も 受けた。この過程で11月8日以降も村上被告が購入を継続したことを検察側は法令 違反と指摘している。

争点と証拠を洗い出す公判前整理手続きでは、この11月8日をめぐって①それ までにライブドアがニッポン放送株購入を決定していたか②これを村上被告は伝達 されていたか③村上被告は利益目的で購入を継続したか――などが論点に挙がった。 今後の公判でもこうした争点を軸に検察側と弁護側の激しい攻防が続く。

宮内被告が午後出廷

この日の初公判には検察側の証人として宮内被告が午後に出廷する。検察側の 主張に沿った証言をする見通しだ。地検特捜部は村上被告とともに村上ファンドの 中核投資会社MACアセットマネジメントも起訴している。

弁護側は11月8日のライブドア側の意思表示は、実現性に乏しかったなどと主 張していくもようだ。公判は現時点で、2007年4月23日まで計29回が予定されて いる。判決は07年夏にも言い渡される見通し。

【村上被告公判期日一覧】(東京地裁、時間はいずれも午前10時から午後5時)
<2006年>
11月30日
12月1、18日、19日
<2007年>
1月11、23、24、30日、
2月6、7、13、14、19、20、27、28日
3月7、8、13、14、19、20、27日
4月10、11、12、16、20、23日

--共同取材 東京 日向 貴彦 Editor : Okimoto(has)