CCC株がストップ高、好決算や増配反応-ネット動画配信参入(2)

書籍やCD、ビデオ販売店の「TSUTAY A」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の株価が6営業 日ぶりに急反発。制限値幅いっぱいのストップ高水準となる100円(13%)高の 877円まで上げた。2006年9月中間期の連結業績が増益となったほか、増配も発 表。さらに、インターネットを通じた動画配信サービスへの参入方針を示した。 前日には、昨年7月来となる800円割れの水準まで下げていただけに、相次いだ 材料を受けて見直し買いが活発化している。

市場では、「株価が下げ過ぎていたところに好決算が発表され、大幅に反発 した」(丸和証券の小林治重調査情報部長)との声が聞かれた。

株価の動きを見ると、4月12日に年初来高値1666円を付けた後、右肩下がり の展開。21日には年初来安値となる773円を記録していた。

同社が21日発表した06年9月中間期連結決算によると、本業のもうけを示 す営業利益は6.2%増の70億円。レンタルの売り上げが堅調なことでフランチャ イズ事業収入が増加したほか、インターネット関連事業の宅配レンタル事業の収 益の改善が図れた。

売上高は、グループの商品事業を担う日本ソフトサービスが連結子会社から持 分法適用会社となったため、同7.9%減の926億円。純利益は債権譲受益などを特 別利益に計上し、同49%増の49億円となった。配当は1株当たり年6円と、前年 実績と比べ1.5円、従来予想と比べ1円の増配にする予定だ。

ディレク失敗から10年の歳月

一方、CCCは2007年春から、インターネットを通じた有料映像配信サービス を開始するとも発表した。CCCの増田宗昭社長は、10年前の1997年に通信衛星 を使う映像配信サービスを開始したディレク・ティービーの筆頭株主兼社長。1 年後に、スカイパーフェクTVとの競争に敗れて社長を解任された経緯があり、 増田社長にとっては事実上、動画配信事業という分野では再チャレンジになる。

増田社長は記者会見で、映画製作の世界的拠点である米ハリウッドとの関係が 良好であると強調した上で、映像配信事業の構想について「品ぞろえ、料金、操 作性、画質等々で既存のプラットフォームにない価値を作りたい」と指摘した。 ただ、料金については「DVDレンタル料金以下にはならない」とするにとどめ、 設備投資額についても「答えられない」とし、「基本的にIT関連コストはサー バーを含めて安くなっており、何十億規模の投資にはならない」と明言を避けた。

TSUTAYAは9月末時点で全国に1277店、新たにフランチャイズに加盟し た拠点を含めると1577店を有し、会員数は1930万人と関連レンタルショップと しては国内最大規模を誇っている。ネット動画配信への参入は新しい需要創出策 とも言えるが、新サービスによる既存店舗への影響、既存インターネット企業と の競合、採算性など不透明要素も多く、ユニマット山丸証券法人営業部の藤井勝 行セールストレーダーは「具体的な詳細が判明するまでは、ハリウッドとの関係 などはある程度割り引いておいた方が良さそう」と指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE