日立:09年度営業利益率5%目標、子会社20%減の700社に-新方針(5)

日立製作所は16日、2009年度までの新たな 経営方針を発表した。低採算事業の収益改善、グループ資産の活用、全社的なコス ト削減を通じ、06年度は1.84%を見込んでいる売上高営業利益率を、09年度に 5%まで向上させる。財務の健全性を示すD/Eレシオは0.8倍以下を維持し、9 月末現在885社ある連結子会社を約20%減の700社程度とすることも盛り込んだ。

営業赤字の続く薄型テレビ、ハードディスク装置(HDD)、電力システムの 各事業は、すべて07年度に黒字化させる方針を明示した。また、同社が独自に算 出している収益管理指標で、資本コストを上回る収益が出ないと黒字にはならない 「FIV(Future Inspiration Value)」ベースでは、3事業ともに08年度で黒字 化させる。資材調達費は06年度に約3000億円を削減、08年度には追加で300億 円を減らす。

経営責任賭け公約

会見した古川一夫社長は、5%の利益率達成が「わたしのコミットメント(公 約)」と語り、経営責任を賭けて全力投球すると強調。「日立の経営に必要なもの は収益にこだわることに尽きる」との考えから、利益重視の姿勢を明確にした。さ らに、グループ経営を適宜見直す考えも表明。グループ会社のうち「上場、非上場、 持分関係会社を含め資本関係を適切に見直していく」と述べた。

同社は従来から営業利益率5%を目標としてきたが、少なくとも過去10年間 において達成した実績はない。古川社長は4月の就任時に「5%の利益率を早期に 達成したい」としたものの時期は明確にしていなかった。ただ、昨今の株価低迷で 金融市場における評価を意識してか、「今後は中期計画を対外公表しない」として いた方針を転換、期限を09年度に区切って経営改革に取り組む。

聖域設けず-撤退ルールを明確化

収益改善のため、てこ入れの必要な事業対象において聖域は設けない方針。F IVベースで2年連続赤字となった事業については社内で「要注意指定」するなど、 管理を徹底する。古川社長は「HDDでも電力システムでも、すべての事業が評価 対象。聖域は設けない」と言明。主力事業でも、07年度の営業黒字化、08年度の FIVベースの黒字化が実現できない場合は「撤退勧告指定」となり、撤退を含む 他社との合弁による事業統合や売却などを検討する。

今回、重点分野と位置づけたのは、電力、鉄道、金融、自動車関連の各システ ムや、デジタル家電、ソフト・サービスなどの各事業。半導体、材料、モーター、 HDD、パネルなど部材や電子部品関連事業は、重点分野を支える基盤分野として いる。

発表に対し、みずほ証券の張谷幸一シニアアナリストは第一印象として「具体 性に欠ける」と指摘。子会社の削減などについても、どれを残すか残さないかとい った選択と集中の観点において「計画には記されていない」と述べ、実現性に疑問 を呈した。

日立製作所の16日終値は、前日比5円(0.7%)安の703円。

--共同取材 駅義則、近藤雅岐、PAVEL ALPEYEV Editor:Murotani

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