【個別銘柄】銀行、日立造、日ケミファ、NTT、レックスH、大日印

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

銀行株:軒並み安。TOPIX銀行業指数は一時1.8%安の396.70ポイント まで値下がりし、6月14日に付けた年初来安値の395.54まであと0.3%のと ころまで売り込まれた。米国の景気減速と国内の流動性ひっ迫により、日本の 景気が弱含み始めたとの観測が広がっている。みずほF(8411)は2.1%安の83 万5000円、三菱UFJH(8306)は0.7%安の140万円。

日立造船(7004):終値は6%安の125円。出来高は5229万株で、東証1部 売買高ランキングトップ。6.8%高から7.5%安まであり、乱高下した。11日 の日本経済新聞朝刊が、同社創業の事業である造船事業から撤退すると報道、 会社側もJFEホールディングスと協議を行っていることを認めたため、今後 の事業再構築と収益性の改善が期待された。

日本ケミファ(4539):14%安の612円ストップ安で終了。2006年の年明け以 降で最大の下落率を記録した。比較的採算の高い高尿酸血症・尿アルカリ化剤 が不振となったほか、消炎鎮痛剤なども低迷、業績が下振れしていることが嫌 気された。出来高は91万株で、過去5営業日の出来高平均(22万株)の4倍 超に膨らんだ。

NTT(9432):1%安の57万1000円。NTT東西を含む地域通信事業とN TTドコモが足を引っ張り、06年9月中間決算が営業減益となったことや、 2007年3月期通期の業績予想に変更がなかったことへの失望売りが増えた。市 場では「将来的な高成長が見込めず、16倍程度の株価収益率(PER)に割安 感はない」(富士投信投資顧問の岡本佳久執行役員)との声も出ていた。

レックス・ホールディングス(2688):4.6%高の22万9000円と大幅続伸。 経営陣による自社買収(MBO)を通じて非公開化を目指すと10日に正式発 表。最大594億円を投じて11日から1株あたり23万円で株式公開買い付け (TOB)を実施している。TOBという買い圧力の出現により、下値は堅い とみた向きから、買いが入ったようだ。出来高は2万1454株で過去5営業日 の平均(2070株)の10倍。

ベスト電器(8175):終値は0.2%安の591円。一時は3.9%高の615円と なるなどプラス圏での推移が多かった。関東での知名度向上や営業基盤の拡充 を図り、25億円を投じて同業のさくらや(東京都新宿区)を子会社化すること が10日明らかになった。関東でのシェア向上などが期待された。家電量販店 業界の再編期待も働いた。

明星食品(2900):3.0%安の750円で終了。一時は747円まで値下がりする 場面もみられた。10日付の日本経済新聞朝刊が「日清食品が明星食と資本提携 交渉を始めた」と報道したものの、明星食側は「会談の事実はない」(山本和 弘・経営管理部次長)と否定、日清食も会談の事実はないとしたため、事実関 係が確認できない状況となっている。週末には東洋水産や台湾・統一グループ などが明星食に興味を持っているとの旨の報道が相次ぎ、一層不透明感が強ま ったようだ。

大日本印刷(7912):反落、一時は2.0%安の1685円まで下げ、年初来安値 を更新した。終値は1707円。液晶パネルの部材であるカラーフィルターの不 振や、コーヒーや茶飲料の低迷を受け、06年9月中間期の営業利益が前年同期 比18%減に落ち込んだ。07年3月通期の業績予想を下方修正したこともあい まって売り圧力が増加、6月以降、下値抵抗線として機能してきたチャート上 の節目である1700円を一時下抜ける場面もあった。

タカノ(7885):急落、一時1381円まで下落し、年初来安値を更新すると ともに、2004年1月以来の安値水準に沈んだ。終値は1384円。液晶パネルの 画像処理装置販売の遅延や子会社のエレクトロニクス関連事業の不振が響き、 07年3月期の業績予想を下方修正したため、収益の先行きを不安視した売り圧 力が強まった。

セガサミーホールディングス(6460):5.4%安の2820円と3営業日ぶりに 大幅反落。一時は2805円まで売り込まれ、8日に付けた年初来安値の2870円 を下抜けた。パチスロ機や業務用ゲーム機は好調だったが、パチンコ機販売の 苦戦が響き、07年3月通期の業績予想を下方修正した。来年7月以降、パチス ロの旧基準機が使えなくなることの影響も懸念され、売り圧力が増した。

いすゞ自動車(7202):2.3%安の472円で取引を終了。昼休み時間中に2007 年3月通期の業績見通しを増額修正。午後の取引は買い気配で始まるなど、午 前終値の463円(4.1%安)より値を戻した。排ガス規制の強化に伴い日本国 内での販売が好調に推移、資源国を中心に海外事業が増大している。会社側は 07年3月通期営業益予想を前期比10%増の1000億円と設定、前回から7.5% 引き上げた。

トクヤマ(4043):1.9%安の1476円と3営業日ぶりに反落。需給のひっ迫 する多結晶シリコンについて、2009年春の完成をめどに増産を行う方針が10 日に示されたものの、従来より半年程度、増産時期が遅いとの指摘が出て、中 長期的な成長性が鈍化するとの懸念が持たれた。

ミクシィ(2121):8.8%安の197万円で終了。一時は194万円まで値を下げ る場面もあった。9月中間期の単独売上高が前期通期の売上高を上回るなど高 成長が確認されたものの、予想PER(株価収益率)は100倍超に達しており、 割高感は否めないとの見方が優勢。

メガネトップ(7541):急騰。終値は15%高の1844円となり、東証1部上昇 率ランキングでトップ。一時は、制限値幅いっぱいのストップ高となる1901 円まで上昇。顧客への引き渡し時間を短縮したことや眼鏡のセット販売などが 寄与し、顧客数が2けたの伸びとなった。06年9月中間期の業績を再度上方修 正しており、収益拡大期待を背景に直近の調整局面から一気に巻き返した格好。

KIMOTO(きもと:7908):7.3%高の717円。9月中間決算で、液晶 部材用拡散フィルムなどの販売好調が確認されており、収益増加に伴い、今年 最低水準に落ち込んだPER10倍という水準では割安だとの見方が広がった。 同社株の過去3年間のPER平均は約18倍。

ヤクルト本社(2267):1.9%高の3230円と3営業日続伸。医薬品の好調を背 景に、07年3月期の連結経常利益予想を315億円から330億円に4.8%上方修 正した。07年1月からは、イタリアで「ヤクルト」の販売を開始することも発 表され、国内外での事業拡大を期待した買いが先行した。

加藤製作所(6390):5営業日ぶりに急反発。終値は8.6%高の442円とな り、投資家の短中期的な売買コストである25日移動平均線(440円)を上抜い た。国内外で主力製品のラフテレーンクレーン、油圧ショベルなどの販売が好 調に推移している。07年3月通期の連結経常利益は29億円になる見込みで、 前回予想より21%多い水準になるとしている。

サニックス(4651):6営業日続落し、8.6%安の255円で終了。一時は 13%安の244円まで下落した。経済産業省から特定商取引法の違反で処分を受 けた影響で、2007年3月期の業績予想を下方修正した。月次の売上高も16カ 月連続で下落が続いており、収益悪化懸念から処分売りが止まらない。

タダノ(6395):一時10.4%)高の1160円と急反発し、終値は9.3%高の 1149円で東証1部の値上がり率3位。10日の取引終了後に発表された9月中 間期決算では、海外売上高比率が初の40%台に乗せるなど、中東や北米向けを 中心に建設用クレーンの販売好調が確認され、国内でも買い替え需要の強さが 明らかになった。2007年3月通期の業績計画を上方修正し、収益上振れに伴う 株価の先高期待が強まった。

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