任天堂:「Wii」の販促費2億ドル-19日に米国発売、PS3と激突へ

任天堂は家庭用ゲーム機の新機種「Wii」 の販売促進に2億ドル(約234億円)超を投じる計画だ。ソニーの「プレイス テーション3(PS3)」や米マイクロソフトの「Xbox360」に対抗して販 売増を目指す。

任天堂は19日に、米国で「Wii」を発売する。ソニーのPS3に2日遅 れての投入となる。Wiiの販促予算は任天堂にとって過去最大。14日から始 まるテレビコマーシャルでは、使い勝手のよさや家族向けのゲームの品ぞろえ の豊富さを強調する。

任天堂とソニーは、世界で200億ドル規模のビデオゲーム機市場で、米マ イクロソフトと3つどもえで、しのぎを削る。マイクロソフトは両社に1歩先 行して、2005年中に今世代機種を投入した。11日に日本でPS3を売り出した ソニーは、高画質や次世代DVD(デジタル多用途ディスク)規格として推進 する「ブルーレイ・ディスク」対応ドライブでの映画再生機能などを前面に打 ち出し販促を図る。

ビデオゲームの販売を集計するCnet・ネットワークス・エンターテイ ンメント傘下のゲームスポット・ドット・コムのアナリスト、ジョン・ブローデ ィ氏は「1年半前には次世代ビデオゲーム機で任天堂に勝ち目があるとは誰も 考えなかった」と話す。

任天堂とマイクロソフトは、生産が遅れたソニーに助けられる公算だ。ソ ニーはブルーレイ対応ディスクの部品不足で、欧州での発売を2007年3月に延 期した。日本では当初の出荷が10万台にとどまり、売り切れにつながっている。

Wiiは価格も250ドルとPS3の500-600ドルやXboxの300-400 ドルに比べ買いやすい。ドイチェ・バンク・セキュリティーズのアナリスト、 ジーティル・パテル氏は、Wiiの年内の出荷台数を約150万台と予想してい る。同氏によると、PS3は50万台、Xbox360は11、12月で228万台を売 り上げる見込み。

Xbox360の発売以来の販売台数は600万台を超え、マイクロソフトは 2007年6月末までに1000万台との見通しを示している。一方、ソニーのPS3 については、「供給が少なく、今年の年末商戦で入手できる可能性は限りなくゼ ロに近い」と調査会社ガートナーのアナリスト、バン・ベーカー氏は話してい る。

任天堂のマーケティング担当上級副社長ジョージ・ハリソン氏によると、 販促活動の80%は成人を目標とし、子供と若年層からの顧客層拡大を目指す。 前世代期の「ゲームキューブ」がソニーのPS2に敗れた経験を踏まえ、戦略 を見直したという。任天堂は向こう1年で2億ドルを販促に投じる計画。

任天堂もソニーも、次世代機の米国発売に合わせ、ニューヨークやサンフ ランシスコ、ロサンゼルスでの深夜の発売パーティーなどの行事を計画してい る。