日立金属:NEOMAXを完全子会社化、最大973億円投じTOB(4)

日立金属は6日、磁石などを手掛ける子会社 NEOMAXを完全子会社化すると発表した。TOB(株式公開買い付け)で最 大973億円を投じて保有していない全株式を買い取る。ハイブリッドモーター用 などに磁性材料の需要拡大が見込まれるなか、電子・情報部品の中核である磁性 材料事業の経営を一体化することで相乗効果を高める。

日立金属は1株2500円でNEOMAX株を買い付ける。価格はNEOMA X株の6日終値に比べて445円、率にして22%高い水準。買い取り期間は11月 7日から12月11日までの35日間で、最大3880万4470株(発行済み株式の 49%)を取得する。日立金属は現在NEOMAX株50%を保有しており、残り 全株をTOBで買い取ることになる(NEOMAX保有の自己株式は除く)。

この日立金属のTOBに、NEOMAXは賛同すると発表している。TOB の代理人は野村証券。TOB完了後に日立金属はNEOMAXを吸収する形で合 併する。NEOMAX株の東証と大証の上場は廃止になる見通し。

NEOMAX発足時から完全統合も視野

この日都内で記者会見した日立金の持田農夫男社長によると、04年4月の NEOMAX発足以来、日立金の中核事業である磁石事業の拡大策が両社内で検 討されてきた経緯があり、「完全統合まで追及すべき」だとの認識があったこと を明らかにした。NEOMAXの土井川馨社長も、日立金の販売網などを活用で きることを挙げ「NEOMAXとしても、最高の選択と判断した」と語った。

高級金属製品と高級機能部品、電子・情報部品を事業の3本柱に据えている 日立金属は、電子・情報部品事業で米ハネウェルからアモルファス事業を2003 年に買収、04年には住友特殊金属(現NEOMAX)を子会社化していた。世 界的な環境規制強化が進むなか、自動車のパワーステアリング用磁石やハイブリ ッドモーター用磁石などに大きな成長を期待、事業基盤を進めている。

日立金の持田社長は、モーターの制御やノイズ抑制などのニーズが高まるな か、磁石とアモルファスのような軟磁性材料の両方を同社が手掛けていることは 強みであると説明、「両方を組み合わせることで、メリットを追求できる」と語 った。同社のフェライト(磁性体)製品の8割は、自動車向けとしている。

TOB後の合併期日や比率、経営形態などについては、あらためて発表する。 日立金の持田社長は、内部では合併効果などを試算しているものの、株式買い付 けの動向がわからないため、現時点では公表を避ける方針を示した。

NEOMAXの株価終値は、2日に比べて30円(1.4%)安の2055円。

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