中国7-9月期GDP:前年同期比10.4%増-1年ぶりに鈍化(4)

中国国家統計局が19日発表した同国の 2006年7-9月(第3四半期)国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比

10.4%と、10年余りで最高だった前四半期から成長が鈍化した。温家宝首相 の投資抑制策が奏功し、1年ぶりの成長鈍化となった。

4-6月(第2四半期)は11.3%成長だった。第3四半期の成長率は、 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想(27人の中央値)に 一致した。

中国当局は銀行融資やプロジェクト承認を制限し、緩やかな景気減速を図 ってきた。温首相は今後、外貨準備を約1兆ドルにまで押し上げた貿易黒字の 急拡大への対応を迫られる。

JPモルガン・チェースのエコノミスト、ダニエル・フイ氏(香港在勤) は「短期的には正しい方向に向かっているが、中長期的には問題は解決してい ない」として、「大規模な貿易黒字と外貨準備拡大は続く」との見通しを示し た。

中国の外貨準備高は9月末時点で9880億ドルに達し、貿易黒字は1-9 月で1100億ドルと、既に2005年通年を超えている。

1-9月の都市部の固定資産投資は前年同期比28.2%増と、1-8月の

29.1%増から伸びが鈍化し、投資抑制と利上げの効果が示された。温首相は 18日、中長期的に融資・投資を管理する必要性に言及するとともに、土地売 買の規制を強化する方針なども示した。

統計局の報道官、李曉超氏は北京で記者団に「マクロ経済統制をさらに強 固にする必要がある」として、「構造的問題はまだ顕著だ」と述べた。

4年にわたる投資ブームは年10%超の成長を達成する一方で、生産能力 過剰も引き起こしている。国際経済研究所(IIE、ワシントン)の研究員、 ニコラス・ラーディ氏は10月のリポートで、「一部の業界では生産能力過剰 が著しく、債務返済能力に疑問が生じる」と記述していた。

温首相は需要と雇用の維持のため消費拡大を奨励し、投資と輸出偏重を正 そうとしている。中国人民銀行の先週の発表によると、9月のマネーサプライ (通貨供給量)の伸びは16.8%と、1年余りで最低となった。李氏は、中国 は利上げを継続していくだろうと述べた。

投資を抑制する一方で温首相は、減税や最低賃金引き上げなどで消費拡大 を図っている。この日の発表によると、9月の小売売上高は前年同月比

13.9%増と、1月以来で最大の伸びだった。

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