米国株見通し:金融機関の決算がマイナス材料の恐れ-シティなど発表

今週の米株式市場は大手金融機関の業績見 通しが悪化しているため、不安定になる可能性がある。ダウ工業株30種平均は 6月以来堅調に推移し、過去最高値を更新してきた。

金融サービス最大手の米シティグループなど、大手金融機関が今週発表す る2006年7-9月(第3四半期)決算は、住宅市場の減速や住宅ローンの滞納 増加、借り入れコスト増大の影響が表れる恐れがある。

ダイアモンド・ヒル・インベストメント・グループで運用に携わるクリス トファー・ビンガマン氏は「金融業界はある意味で稼ぎ過ぎだ」と指摘。「わ れわれは流れが逆転することが分かっている」と述べた。

利下げの可能性低下も、金融機関の利益を圧迫する恐れがある。先週公表 された9月20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録によると、当局 者はインフレ率が低下しないことに「大きな懸念」を抱いている。ダウ工業株 30種平均は先週、過去最高を更新。S&P500種株価指数も01年以来の高値を 付けた。

シティとバンク・オブ・アメリカは19日に決算を発表。JPモルガン・チ ェースは18日に発表する。S&P500種に含まれる88金融機関のうち、今週決 算を発表するのは3分の1以上。シティなどの総合金融機関はS&P500種株価 指数の10%、銀行はさらに5.9%を占める。

先週はダウが0.9%上昇して初めて11900ドルを超えた。S&P500種は1.2 %高で、01年2月以来の高値となった。ナスダック(店頭市場)総合指数は2.5 %上昇。年初来安値となった6月13日からの上昇率はS&P500金融株指数が

12.3%と、S&P500種の11.6%を上回っている。

調査会社トムソン・ファイナンシャルのまとめによると、S&P500種中の 金融機関の利益は今四半期、前四半期ともに30%増が見込まれている。ウェス トウッド・ホールディングス・グループで運用に携わるマーク・フリーマン氏 は、「このようなペースでの増益が続くとは考えない」と述べ、その理由とし て景気と融資需要が後退していると指摘。業績への圧力は「どちらかと言えば 増している」と話した。

住宅市場の減速は景気の勢いを殺ぐとともに、借り手の返済能力を低下さ せ、金融機関の収益を圧迫する恐れがある。シティグループ・グローバル・マ ーケッツの経済・市場分析担当ディレクター、スティーブン・ウィーティング 氏は「基本的に、キャッシュフローや融資返済の環境は悪化している」と指摘 した。

また、2年にわたる利上げで長短金利差が逆転していることも金融機関に 逆風となる可能性がある。ビンガマン氏は「大方の予想よりも長期にわたって、 イールドカーブが平たん、または逆転した状態が続く懸念がある」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE