明治安田:国内債の増加額を2300億円に下方修正-商品開発停止が影響

明治安田生命保険は今年度の資金運用計 画で、保険金不払い問題の影響による資金の増加の伸び悩みで、当初年間3000 億円の増加を予定していた国内債の残高を2300億円に下方修正した。下半期 の増加額は20年国債を中心に900億円にとどまる。一方、為替リスクをヘッ ジせずに投資する外国債券(オープン外債)の残高は300億円減らす方針。

高松泰治副社長によると、9月末時点で明治安田生命の国内債の残高は、 上半期に1400億円拡大して8兆9800億円となったが、当初年間計画の半分に も満たなかった。保険金の不払い問題で、7月6日まで8カ月間続いた商品開 発などの停止処分により新商品の認可が遅れ、新規資金の流入が当初見込みよ り若干少なくなったことなどが背景にある。

デュレーションは長期化

同社は国内債券では安定的なデュレーション(平均残存年限)の長期化に 取り組んでおり、「20年国債を判断基準に置き、利回りが2.2-2.3%程度で あれば、全体のポジションの6割程度を超長期債に投資して、平均して13年 程度の新規投資のデュレーションにしていく」(堀俊之・運用企画部長)考え だ。

ただ、20年国債の利回りが2.2-2.3%を下回る場合は「デュレーション 長期化のペースを下げる。超長期債の組み入れを4割程度に下げて新規投資の デュレーションを11年くらいにしていく」(堀運用企画部長)という。

1ユーロ=150円では気持ちが動かず

為替リスクをヘッジしないオープン外債の残高は下半期に300億円圧縮す る。同社は上半期に600億円積み増しており、9月末の残高は1兆3100億円 だった。

下半期については米ドル建て債券を中心に400億円を新規投資する。一方 で、ユーロ建て債券700億円が償還を迎えるため、外国債券の残高は300億円 の減少となる。渡辺洋文グループマネジャーは「金利と為替水準をみて1ユー ロ=150円を超えてくる状況で、この金利水準ではユーロ建て債券を購入しよ うとは気持ちが動かない」という。

同社は05年度から為替リスクを回避した形での外国債券投資(ヘッジ付 外債)は行っておらず、下半期も積み増す計画はないとしている。

貸付はスプレッド重視

国内貸付については、下半期は微増となる見込み。上半期は「借り入れニ ーズはあったが、返済が重なったうえ、貸出量を追わずにスプレッド(金利上 乗せ幅)重視の貸付を行った」(高松副社長)ため、残高は1700億円減少し た。堀運用企画部長は「今年から来年は巡航速度に戻る」と述べた。

国内株式と外国株式は価格変動リスクを抑制するため残高を圧縮している。 国内株式の上半期末の残高は微減となり4兆8900億円だった。下半期も圧縮 を継続する。投資信託やオルタナティブ投資を含めた外国株式は上半期に400 億円圧縮し、1兆200億円となった。下半期もさらに500億円圧縮する。

不動産は上半期に低稼働物件を処分したため残高は減少し1兆1600億円 になった。下半期はさらに減少させ、年間では残高を700億円圧縮する予定。

明治安田生命の2006年度末の予想水準(カッコ内は年度中の予想レンジ)
短期金利     :0.50%      (0.25-0.50%)
10年国債     :2.1%      (1.60-2.20%)
日経平均株価 :1万7250円 (1万5500円-1万8000円)
FFレート   :5.25%      (5.00-5.25%)
米国10年債   :4.9%      (4.5-5.2%)
円/ドル      :115円      (111-123円)
円/ユーロ    :145円      (140-152円)

--共同取材:野澤 茂樹、氏兼 敬子、Chris Cooper Editor:Hirano

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