【個別銘柄】トヨタ、クラリオン、その他金融、楽天、ABCマート

株式市場の主な銘柄の動向は以下の通り。

トヨタ自動車(7203):0.9%高の6910円で終了。一時は6960円まで買い 進まれ、およそ半年ぶりに上場来高値を更新した。みずほ証券エクイティ調査 部・熊谷五郎シニアストラテジストは現在の株式相場情況について、「北朝鮮 の核実験問題はもう少しマイナスに反応しても良いとは思うが、米国株の高値 更新や景気への期待感がある」と指摘、相場の基調は強いとみている。トヨタ 株については「会社側想定レートよりも円安が進んでおり、業績上方修正期待 が根強い」と述べていた。

松坂屋ホールディングス(3051)、名古屋鉄道(9048)など:三菱UFJリサ ーチ&コンサルティングの内田俊宏エコノミストは、プロ野球中日ドラゴンズ が日本シリーズで勝利した場合の東海3県(愛知・岐阜・三重)への経済波及 効果を220億円と試算、「中部国際空港開港や愛知万博開催などの反動減で落 ち込んでいた小売業界に最も大きなインパクトを与える」と見る。優勝セール 関連の支出増加額を67億5000万円と推計。松坂屋は一時1.8%高の後、内需 株全般の下げにつれて終値は1.5%安の732円。

クラリオン(6796):33%高の201円ストップ高で134万株の比例配分。 大量の買い注文を残した。同社株の14%を保有する日立製作所(6501)が最大 577億円を投じてTOB(株式公開買い付け)で買収すると正式発表。TOB 価格の230円にさや寄せするとみた向きから買いが入った。アナリストの間か らは、「日立傘下でシナジー効果を発揮し、業績回復が期待できる」(コスモ 証券の花田政人シニアアナリスト)との声も聞かれた。

その他金融:TOPIXその他金融指数は4.8%安の1031.60ポイントで 終了。7月20日以来、約2カ月半ぶりの下落率を記録した。現在開会中の臨 時国会で審議される予定の貸金業規制法改正案の内容は、ノンバンクセクター いとっては厳しい内容になると見られている上、足元で急増中の過払い利息の 返還請求と、日本公認会計士協会(JICPA)による同引当金基準が厳格化 されることへの警戒感が強まっている。アイフル(8515)は8.1%安の3850円、 武富士(8564)は5.8%安の4590円。

銀行株:TOPIX銀行株指数は1.0%安の439.38ポイントで終了。TO PIXの下げを先導した。ちばぎんアセットマネジメントの大越秀行運用部長 は、「コア30を中心に主力株は強いが、内需株がじわじわと弱い。景気拡大 のイメージは崩れていないものの、踊り場を挟むのではという懸念が出てい る」と述べていた。みずほF(8411)は2.0%安の92万4000円、三井住友FG (8316)は1.6%安の126万円。

楽天(4755):5.5%安の3万8950円で終了。節目とみられてきた4万円を も下回った。一時は3万8000円まで下げる場面もあり、連日で上場来安値を 更新した。新興市場からの資金流出が止まらず、楽天など主力ネット関連株の 成長の持続性に対し、疑心暗鬼になっている投資家が増えているという。

エービーシー・マート(2670):3.9%高の2680円で終了。一時2705円を 付け、約1カ月ぶりの水準に回復した。ファッション性を持たせたレディース シューズや、自社開発の高単価革靴などの販売が堅調に推移、2006年8月中間 決算は事前の会社側予想を上回った。粗利益率の悪化が想定より小幅だったこ ともあり、通期業績の上振れを期待する向きが増えた。

大丸(8234):一時2.1%高の1477円まで買われた。本社が商品を一括し て仕入れる方式が浸透、人件費の圧縮などもあり、営業利益率が改善している。 会社側は通期業績予想を期初計画のまま据え置いているが、利益率の向上など で若干の上振れが期待できるとの指摘も出て、朝方は買いが優勢でプラス圏で 推移した。終値は3.0%安の1403円。

ユニー(8270):2.9%安の1485円と3日連続安。一時は1477円まで値を 下げ、年初来安値を更新した。スーパー事業が主力のユニー単体の販売すう勢 は改善しつつあるが、コンビニエンスストア(CVS)事業を手掛けるサーク ルKサンクスの業績が予想を下回っていることや、減損処理損失の計上により 07年2月期の連結純利益予想を125億円から110億円(前期比32%減)に減 額修正したことが嫌気された。

キッコーマン(2801):4.7%安の1253円と続落。しょうゆ事業は海外を 中心に順調に推移しているものの、コーラや大豆食品製造などのグループ会社 が足を引っ張り、今期の増益幅が縮小する見通しとなった。株価の値持ちが比 較的良かっただけに、いったん手放す動きが出たもようだ。

セイコー(8050):1.3%安の836円で終了。上下1.5%以内での変動が続 いた。売上構成比が高いウォッチ事業が売上を伸ばしており、中間期経常利益 が計画を上回る見通しとなった。携帯電話用カメラモジュールで事業がその後 一段と悪化することなく推移しているうえ、ウォッチ事業がこれをカバーする ことが明らかになり、安心感が広がった。

ディー・エヌ・エー(2432):1.9%安の30万3000円。節目の30万円を 下値抵抗線として底堅い動きを見せた。携帯電話向けの無料ゲームサイト「モ バゲータウン」の利用者が急増するなどで、アフィリエイト広告収入が増加。 中間期の業績が計画を大幅に上回る見通しとなり、他社と比較した成長性の高 さを評価する動きが根強い。

ブイ・テクノロジー(7717):15%安の55万8000円ストップ安で299株 の比例配分。1万600株の売り注文を残した。LCD(液晶ディスプレイ)パ ネルの在庫増大で液晶パネルメーカーが投資を抑制しているあおりを受けて、 主力の検査、修正装置の売り上げが低調。6日に、今期業績予想を大幅増収増 益から減収大幅減益に変更した。

ラクーン(3031): 9.1%安の55万2000円ストップ安で取引を終了、 555株の売り注文を残した。広告宣伝費やシステム改修費がかさむなどとして、 06年10月中間期と07年4月期通期の業績予想を下方修正したことで、失望売 りが膨らんだ。

フラクタリスト(3821):11日、名証セントレックスに新規上場。売り気 配で始まり、午前10時30分すぎに付いた初値は35万円で公募価格の40万円 を13%下回った。公募価格割れは今年に入って7社目。前日に東証マザーズに 新規上場した日本M&Aセンターが、公募価格を28%上回る初値を付けたもの のストップ安(制限値幅いっぱいの下落)で終了。前週上場のGCAとバンク テック・ジャパンもストップ安と、新規上場銘柄への先高期待は低下している。

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