ブラジル石油公社:日本国内の製油所買収交渉は年内にも最終合意

ブラジル石油公社のペトロブラス(本社リオデジャ ネイロ)のダウンストリーム担当ディレクターのパウロ・ロベルト・コスタ氏は6日、都 内でブルームバーグ・ニュースとのインタビューに応じ、日本国内の製油所買収交渉が年 内にも最終合意するとの見方を示した。また、インドと中国の既存の製油所買収も検討中 であることを明らかにした。

同社は、沖縄に西原製油所を保有する南西石油の買収を視野に、南西石油の87.5% の株式を保有する国際石油資本エクソンモービル傘下の東燃ゼネラルとの間で交渉を進 めている。守秘義務を理由にコスタ氏は交渉の詳細を明らかにはしなかったが、年内の合 意へ向けた交渉が続いているという。

国内だけでなく、インドと中国における既存の製油所買収に向けた事業化調査にも乗 り出しており、コスタ氏と同時に来日したアウミール・ギレルメ・バルバッサCFO(最 高財務責任者)は4カ月前にインドを訪問したことを明らかにした。また、同CFOは「わ れわれの狙いは、製油所を新設することではなく、既存の製油所を買収し、われわれが生 産する重質原油の精製に適合させることだ」と指摘した。

ペトロブラスは、リオデジャネイロ沖の油田で生産するマーリム原油など重質原油を、 アジア域内で買収した製油所で精製する考えだ。

比重の重たい重質原油からは、原油価格よりも安く取引される副産物の重油が多く出 てくることから、一般的に精製業者は分解装置やコーカーと呼ばれる二次装置を作り、重 油からガソリンや軽油、灯油などを精製する。同社が自国内で生産する原油のほとんどは、 比重を表す単位であるAPI度が19-20度と、5段階の分類方法の中で最も重たい「超 重質原油」という種類に分類される。そのため、買収した製油所には二次装置の増設が必 要であるとバルバッサCFOは話した。

日本などアジアの石油製品の小売市場に参入せず

一方、同社は、日本を含め製油所を取得したアジアの国で、石油製品の小売市場へ参 入することは検討していない。コスタ氏は「シンガポール市場でブラジルから輸入した重 油を販売していることを別にすれば、小売市場に参入することはまったく考えていない」 とは説明した。

100億ドルの手元資金

豊富な資金余力を背景に、ペトロブラスは欧州や米国、アジアなどの製油所買収に加 え、ブラジル国内の製油所新設を計画している。バルバッサCFOは「手元資金は100 億ドル。自分達が必要としている量以上の資金がある」と語る。同社は、2011年までの 5年間で製油所の買収や探鉱開発などを含む国外の事業に120億ドルを投資する方針。

米国では、すでにテキサス州パサデナの製油所を買収しており、同製油所の処理能力 を日量20万バレルまで倍増する計画を明らかにしている。また、自国内では2014年まで に石油化学コンビナート1カ所を含む製油所3カ所を建設する予定で、合計で日量85万 バレルの原油処理能力が増強される。ペトロブラスのウェブサイトによると、同社の現在 の原油処理能力は日量183万9000バレル。

東燃ゼネラルの株価終値は前日比5円(0.5%)高の1069円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE