ダウ工業株平均の最高値更新-「オールドエコノミー」銘柄が主導

3日の米株式市場でダウ工業株30種平均 が最高値を更新した。弱気相場が終了した2002年10月以降のダウ平均の回復 の先導役は工業株などの「オールドエコノミー」銘柄だ。

3日の終値は1万1727ドル34セントで、2000年1月につけた最高値1 万1722ドル98セントを上回った。土木機械のキャタピラーや航空機メーカー のボーイング、エアコンやエレベーターを製造するユナイテッド・テクノロジ ーズなどが今年、最高値を付けた。ダウ平均で古株の一つ、ゼネラル・モータ ーズ(GM)は、同指数の構成銘柄で今年の上昇率トップ。

工業株につけられた「オールドエコノミー」という肩書きは、1990年代 にインターネット関連企業につけられた「ニューエコノミー」と対になるもの だ。ドレマン・バリュー・マネジメントの運用担当者、デービッド・ドレマン 氏は、「米経済が急成長する前からある主要銘柄が引き続き、ダウ平均の構成 銘柄に採用されている」とし、「これが最高値更新の一因だ」と指摘した。

1896年5月に導入されたダウ平均は90年代後半のネット株バブル崩壊後、 38%下落していた。ダウ平均の前回のピークは2000年1月14日で、S&P500 種株価指数とナスダック総合株価指数のピークに約2カ月先行していた。主要 3指数は02年10月9日にそろって最安値をつけた。S&P500種が2000年 の高値を超えるにはあと14%上昇する必要があり、ナスダック総合株価指数 が最高値を更新するには2倍強に値上がりしなければならない。

工業株が相場のけん引役であること以外にも、現在の相場と90年代後半 の相場との違いがある。それは90年代後半当時よりも利益が増加しているこ とだ。フィフス・サード・アセット・マネジメントの主任投資責任者、キース・ ワーツ氏は、「米株式市場は2000年よりも明らかにリスクは少ない」と述べ、 「利益成長は株価上昇を大きく上回るペースだ」と指摘した。

3日時点の株価収益率(PER)は、ダウ平均が22倍、S&P500種が 18倍。2000年1月は、ダウ平均が27倍、S&P500種が32倍だった。キャ タピラーなどの工業株は、中国やインドなどの新興市場の景気拡大を受けた世 界的な経済成長から恩恵を受けている。工業株の上昇の影響はダウ平均では増 幅されている。ダウ平均では工業株6銘柄が時価総額全体の25%を占めてい るが、S&P500種では工業株の比重は11%にとどまる。

一部の投資家はダウ平均の最高値更新について、大型株のリターンが小型 株を上回り始める可能性を示していると話す。ダウ平均は構成銘柄の時価総額 の中央値が1065億ドルで、小型株の指標のラッセル2000指数の時価総額中央 値は6億100万ドル。ダウ平均は過去3年間、ラッセル2000指数に出遅れて いたが、今年は9.4%上昇と、ラッセル2000指数の6.7%上昇を上回っている。

プルデンシャル・エクイティ・グループの主任投資ストラテジスト、エド・ ケオン氏は、「大型株はすべての資産クラスよりも出遅れていた」ため、「投資 価値が極めて高い。やがて、その投資価値が存在を主張してくる」と予想した。

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