矢作建やコロナ株が上昇率上位、TOPIX浮動株率変更で買い影響大

矢作建設工業やコロナ、東急コミュニケー ションの株価が急伸し、いずれも東証1部の上昇率上位に並んでいる。東京証 券取引所は2日、1月から3月に決算を迎えるTOPIX採用企業の浮動株比 率(FFW)について、年1回の定期見直し内容を公表。市場関係者の間では、 現状の流動性を考慮すると、比率の上昇に伴う買い需要の発生が株価に与える 影響が大きい銘柄群と分析されている。

メリルリンチ日本証券の永吉勇人クオンツストラテジストは、「各銘柄に つき実質年1回のため、銘柄によってはFFWが大きく変わる場合がある。今 回は3月決算企業などが対象のため注目度が高く、浮動株比率が変更される銘 柄は780銘柄に上るが、約76%が5%未満、約93%が10%未満の変更幅にと どまる」と、発表内容に関する分析結果をまとめている。

同証によると、TOPIXにおけるウエートの増額修正が大きい銘柄とし ては三井住友フィナンシャルグループ、トヨタ自動車、NTTドコモ、減額修 正では三菱東京フィナンシャルグループ、ホンダ、野村ホールディングスなど となった。ただ、これらはいずれも流動性が高く、株価への影響は限定的とし ている。

一方、足元の流動性と必要購入株数、必要な売買日数などから試算して、 買いインパクトの大きい銘柄としては矢作建やコロナ、東急コミュなどのほか、 ハードオフコーポレーション、あみやき亭、富士機工、北海道瓦斯、福島工業、 高松建設、スズキなどが挙げられ、相対的に上昇している銘柄が多い。

ゴールドマン・サックス証券調査部ストラテジーチームの諏訪部貴嗣氏も、 「今回の浮動株調整による売買回転率は約3%と大きなものであるため、株価 に対して一定の影響を受ける可能性がある」と、2日付の投資家向けリポート で指摘。見直し前の浮動株比率から見直し後の比率の変化率が大きかった銘柄 の算出結果として、上昇では日特建設、三井住友F、スズキ、長谷工コーポレ ーション、ユアサ商事、黒田電気、下落ではエコナック、富士紡ホールディン グス、タカキュー、池上通信機、TBS、江崎グリコ、ペンタックス、日本管 財などを挙げた。

矢作建はこの日、一時32円(6.9%)高の494円まで続伸。コロナは70 円(3.4%)高の2145円、東急コミュは110円(3.2%)高の3580円、ハード オフは26円(2.9%)高の919円、あみやき亭は1万円(2.3%)高の44万 9000円までそれぞれあった。日特建も6円(4.8%)高の132円まで上げて3 日続伸。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE