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16年ぶり上昇に不動産株好反応、名古屋の丸栄も急伸-3大都市圏地価

三菱地所などの不動産株、三菱倉庫や郵船 航空サービスなど倉庫・運輸関連株が軒並み上昇。東証1部の上昇率上位には、 名古屋で百貨店を経営する丸栄なども並ぶ。国土交通省が19日発表した2006年 の「基準地価」(7月1日時点)は、東京、大阪、名古屋の3大都市圏の平均地 価が16年ぶりの上昇を記録。大都市圏を中心に地価反転の動きが鮮明化してき たことを受け、不動産や含み資産の増加が期待される銘柄に投資家の注目度が集 まっている。

このほか、含み資産関連ではよみうりランド、京阪電気鉄道などの値上がり が目立つ。新興市場をみると、アルデプロ、アイディーユーなどの不動産関連銘 柄が急伸している。

日興コーディアル証券国際市場分析部の大西史一シニア・ストラテジストは、 「先週から基準地価で都市部における地価上昇傾向が示されることを見込んだ先 回り的な買いが入っていたが、材料出尽くしと受け止められずに不動産株がしっ かりした動きとなっていることは評価できる。デフレ脱却に向けた動きが進展し ていることを好感する格好」と受け止めていた。

2006年の「基準地価」によると、3大都市圏の住宅地が0.4%、商業地は

3.6%上昇した。前年比プラスは1990年以降で初。住宅地や商業地を含む全用途 平均も0.9%上昇とバブル後で初めてマイナスを脱した。

昨年の基準地価では東京23区、3月発表の公示地価では3大都市圏商業地 が15年ぶりに上昇し、8月発表の路線価では大都市圏値上がりの影響から、全 国平均で14年ぶりに上昇した。地価は、底入れ反転のすそ野が徐々に広がって いる。

TXと名古屋効果

全国平均の基準地価は住宅地で2.3%、商業地では2.1%、全用途平均で

2.4%といずれも下落が続いているが、下落幅は確実に縮小。地価底入れは各地 域の中心部から広がりを見せた。

住宅地年間上昇率の上位を見ると、05年8月に開業した「つくばエクスプ レス」効果が見られ、全国10位中で足立区が2位、7位、10位に入り、茨城県 守谷市が5位に入るなど沿線地域が並んだ。

全国上昇率首位は、33%上昇した北海道虻田郡倶知安。ニセコ、ヒラフスキ ー場などを地域抱え、外国人を含む観光客の増加、海外資本の参入などがあった。

一方、商業地の上昇率10位では、愛知県名古屋市が上位3位を含む5地区 を占めた。新しいビルが少なかった名古屋駅周辺で、最新鋭の高層ビル建設が相 次ぎ、集客を見込んだ動きが地価に反映された。

クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリストは、地価動向について「都内一 部の地価はすでに急騰しており、どこまで地方に波及するかが今後の焦点。上昇 が大都市圏にとどまる状態が続くと、地価での『格差』議論が起きる」と指摘し ている。

主な銘柄の株価推移は、菱地所が一時50円(1.9%)高の2635円、丸栄は 21円(8%)高の284円、三菱倉が40円(2.1%)高の1985円まで上げた。

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