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ブラジル石油公社:日本向けエタノール輸出を2010年に開始(2)

ブラジル石油公社のペトロブラスは、サトウキビ を原料とするエタノールの日本向け輸出を2010年に開始する。当初の輸出量は未定 だが、2012年までには600万キロリットルまで引き上げる見通し。

来日中の同社アルコール・酸化化合物担当マネージャー、シーラス・オリーヴァ・ フィーリョ氏が12日午前、都内で行ったインタビューで明らかにした。

アジア地域で最大のエタノール需要が予測される日本の市場に参入することで、 「中国も含めた対アジア戦略のハブ(拠点)」(フィーリョ氏)としたい考えだ。

フィーリョ氏は日本とブラジルの関係について「地理的に日本とブラジルは離れ ているが、ビジネスにおいて距離は非常に近い」と述べ、農産物や鉄鉱石、エタノー ルなどの取引で距離感はなくなりつつあるとの認識を示した。

ペトロブラスは、エタノールの対日輸出の実現に向けて、今年4月に日本アルコ ール販売株式会社との間で合弁企業「日伯エタノール株式会社」を折半出資で設立し た。

さらに日本政府も2005年5月に、ブラジルとバイオマス燃料の分野で協力する ことで合意。二酸化炭素(CO2)排出削減を狙いに、政府が同年4月に閣議決定し た「京都議定書目標達成計画」では、輸送分野でのエタノールなどバイオマス(生物 資源)燃料の利用を目標として掲げている。

ブラジルの農業育成にも貢献

同氏は「エタノールは日本のCO2排出の削減にも貢献するだけでなく、ブラジ ル国内の農業の育成にも貢献する」と、さまざまな側面を持っていることを強調した。

石油連盟は2010年度に、ガソリン需要量の20%相当を、ETBEを混合したガ ソリンに切り替える方針を打ち出しており、約1200万キロリットルのガソリンが、 ETBE混合ガソリンとして供給されることになる。

これに向け、同連盟に加盟する石油元売り各社は、共同で2007年後半からET BEを混合したガソリンの試験販売を開始する予定。ETBEは、エタノールとイソ ブテンと呼ばれる石油系ガスを合成して生成する物質。

元売り各社はETBEを共同で輸入し、関東地区の50カ所のガソリンスタンド でETBEを7%混合したガソリンの試験販売に乗り出す。石油元売り各社は年内に 共同出資会社を設立し輸入を始める予定だ。

日本企業の投資を誘致

フィーリョ氏は「ビル・ゲイツやジョージ・ソロスのファンドなどをはじめ、さ まざまなファンドや企業がブラジル国内のエタノール製造プラントへの投資を進め ている。一方で、日本企業によるプラントへの投資はまだない」と述べ、エタノール 需要の増加を見越した日本の企業による積極的な投資を求める考えを示した。

同社は三井物産との間で、バイオエタノールと関連商品のブラジルにおける生産 と、世界的な輸出に向けた事業化調査を共同で行うことで4月に合意した。

また、同氏によれば、日本国でのエタノール事業の今後の戦略については、これ から詳細を詰めていく予定。「設備投資などの計画は、現時点では何も決まっていな い。日伯エタノールが日本の企業と一緒になって、物流のための施設建設に出資する ことも考えられる」としている。

ペトロブラスの精製部門責任者、パウロ・ロベルト・コスタ氏は12日、リオデ ジャネイロで開催された会議で、日本がレギュラーガソリンに含まれるエタノールの 割合を最大10%に引き上げた場合、日本のエタノール需要は最大で年70億リットル (700万キロリットル)に達するとの試算を示した。同氏によれば、ブラジルの2005 年のエタノール輸出は250万リットル。

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