小泉首相:自民党総裁選の支持候補は「いずれ披歴する」―近く表明(3)

フィンランド訪問中の小泉純一郎首相は8 日午後(日本時間8日夜)、ヘルシンキ市内で行ったヴァンハネン首相との共 同会見で、自民党総裁選の支持候補について「誰に投票するかはこの場では控 えたい。いずれ披歴する」と述べ、近く表明する考えを明らかにした。総裁選 には、安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相、麻生太郎外相の3氏が立候補して いる。

小泉首相はこれまでに、8日の告示以降に「だれを支持するか言ったほう がいいか、言わないほうがいいかをよく考えてみたい」と発言。一方で「私が 就任してから一番気心が知れているのは、党幹事長、党幹事長代理、官房長官 ということだから安倍さんだ」と語り、安倍氏支持とも受け取れる発言を行っ ている。

候補者3氏が小泉首相に批判的な姿勢を示している見方に対しては「厳し い批判とは感じていない。小泉改革路線を継承すると3人とも言っている」と 否定。9月末の任期終了後には「一国会議員として、首相の経験を生かして活 動していきたい。しばらくは静かに充電し、控えめに次期首相を支えたい」と 語った。

中国と韓国重視の姿勢は次期政権も変わりない

また、小泉首相は、東アジア各国との関係について「中国、韓国、東アジ ア重視の姿勢はこれからの政権でも変わりはない」との認識を示した。そのう えで、首相在任中の5年間で中国や韓国との交流や協力関係が広がっていると 強調、「閣僚、政府機関、民間の交流はいまだかつてないほど行われている」 と述べた。

中国や韓国との首脳会談が中断していることについては「会談を拒否して いるのは日本ではない。1つの問題で意見の相違があるから会談しないという のは理解できない」と両国の対応を批判した。

一方で、最有力候補の安倍晋三官房長官が政権構想の柱として掲げている 憲法改正により東アジア各国との緊張が高まるとの懸念に対しては「日本は平 和国家として第二次世界大戦の敗戦を反省している。憲法を改正して平和主義 を放棄するというのはまったくの誤解、偏見だ」と反論した。

北朝鮮問題の解決に協力要請-日・フィンランド首脳会談

共同会見に先立って行われたヴァンハネン首相との会談では、小泉首相が 欧州連合(EU)議長国として北朝鮮のミサイル発射を強く非難した同国の姿 勢を評価。拉致問題を含めた北朝鮮問題の解決に協力を求めるとともに、10日 に当地で開幕するアジア欧州会議(ASEM)の議長声明にも盛り込むよう要 請した。

これに対し、ヴァンハネン首相は「北朝鮮に対する日本の懸念を十分に理 解している」としたうえで、北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の早期再開など 問題解決に向け国際社会の一員として協力する意向を表明した。

イランの核兵器開発問題については、小泉首相が「イランが速やかに開発 を停止し、交渉に復帰するよう強く働きかける必要がある」と述べ、8月に来 日したハタミ前大統領らにも助言したことを説明。ヴァンハネン首相は「イラ ンの対応には満足していない」とし、EUとして外交的努力を継続する考えを 示した。

国連安全保障理事会の常任理事国とドイツの6カ国は、ウラン濃縮活動を 停止すれば国連安保理で核問題の協議をせず、経済支援を行う「包括見返り 案」を提示しているが、イランは受け入れを拒否している。

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