ソニー:PS3の欧州発売、来年3月に延期-日米は予定通り(4)

ソニーのゲーム子会社、ソニー・コンピュータ エンタテインメント(SCE)の久多良木健社長は6日、記者会見し、次世代家庭 用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の欧州での発売を、当初予定の11 月17日から来年3月まで延期すると発表した。日米での発売日は変更がなく、日本 が11月11日、北米は同17日。搭載するブルーレイ・ディスクの読み書きに使う青 紫色レーザー装置(ソニー製)の量産がずれ込むため、としている。

ただ、久多良木氏は来年3月末までの全世界での出荷目標600万台は、欧州で の発売延期にもかかわらず、据え置くと表明。具体的には、欧州で来年3月の発売 初日に100万台、同月末までに150万台の出荷ペースを確保することで、従来の出 荷目標を達成できる、と強調した。

ただ、欧州での発売延期で、年内での出荷計画は、当初予定していた400万台 から230万台程度への減少を余儀なくされる。うち、日本は120万台、北米は110 万台。また、久多良木氏は、発売日の対応として、日本では10万台を用意し、北米 では航空便を活用して40万台を出荷する、と説明した。

「CELLは生産順調」

また、久多良木社長はPS3の量産開始が当初予定よりも1カ月遅れの9月末 になることを明らかにしたものの、PS3向けに米IBMや東芝と共同開発した中 枢部品の次世代高性能プロセッサー「CELL(セル)」については「生産が順調 で、300万個の在庫がある」と述べた。ただ、欧州での発売延期がソニーの業績に与 える影響について「現段階では分からない」と語った。

SCEは今年5月に、PS3の発売日と価格を発表。それによると、日本での 販売価格は、ハードディスク容量20ギガ(ギガは10億)バイトの機種が5万9800 円(税込みで6万2790円)、60ギガバイトの機種はオープン価格としていた。米国 の販売価格は20ギガバイト機種を499ドル、60ギガ機種を599ドルに設定、欧州で は20ギガを499ユーロ、60ギガ機種を599ユーロとしていた。

苦肉の策だが、妥当-水戸証券・若林氏

水戸証券の若林恵太アナリストは、欧州での発売がクリスマス商戦に間に合わ なくなった影響を認めながらも「ライバルである米マイクロソフト製の次世代ゲー ム機『Xbox360』(昨年11月発売)が本調子である米国や、PSの支持率が高 い日本をまずは固めたいのが実情だろう」と指摘。今回の延期決定はソニーにとっ て「苦肉の策だが、理にかなう妥当な対応では」と述べた。

また、発売初日に日本で10万台、北米で40万台を出荷するとの計画について は「ちょっと少ないのでは」とコメント。「何があっても初日にはこの台数を売り 抜くということだろう」として、慎重な目標だとの見方を示した。

ソニーの6日株価終値は前日比50円(1.0%)安の5050円、東芝は7円 (0.9%)安の815円。

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