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米フォード:フォード氏がCEO辞任,後任にボーイングのムラリー氏

(第4、5、7、10段落を追加します)

【記者: Bill Koenig 、 John Lippert 】

9月5日(ブルームバーグ):自動車メーカー大手、米フォード・モーター は5日、ウィリアム・クレイ・フォード・ジュニア氏(49)が最高経営責任者 (CEO)を辞任すると発表した。後任には米ボーイング幹部のアラン・ムラリ ー氏(61)を指名した。フォード氏は執行会長となる。

業界コンサルタント、カセサ・ストラテジック・アドバイザーズのマネジ ングパートナー、ジョン・カセサ氏は、「フォードに必要なのは外部からの視 点だ」として、「数十年にわたりフォードにとって機能してきたビジネスモデ ルが、もはや機能しなくなっているのは明らかだ」と述べた。

ムラリー氏はボーイングで2年間防衛部門を率いた後、1998年に民間航空 機部門の責任者となった。ボーイングで3万人余りを削減し、民間航空機部門 の黒字化を果たした手腕をフォードで発揮することが期待される。同氏は社長 兼CEOに就任する。

事情に詳しい関係者4人が匿名で述べたところによると、フォードは自動 車事業の損失が今年、全世界で80億ドル(約9300億円)超に倍増すると見積 もっている。この内部見積もりにはフォードが今月発表する予定の勧奨退職案 のコストなどの一時経費が含まれる。同社は米国のすべての工場労働者に早期 退職案を示す計画だという。広報担当のオスカー・スリス氏はコメントを控え た。

フォードの自動車事業の2005年税引き前損失は39億ドル。このうち28億 8000万ドルは人員削減に絡む6億7900万ドルを含む一時費用だった。

センター・フォー・オートモーティブ・リサーチのデービッド・コール会 長は、フォードが業界外の人材に再建を託したことは、同社が直面する問題の 大きさを示していると論評した。

企業史を専門とするミシガン大学教授のデービッド・ルイス氏によると、 フォードが外部からトップを起用するのは1946年にゼネラル・モーターズ(G M)からアーネスト・ブリーチ氏を招へいして以来。「ムラリー氏に何か新し いことができるかどうかは疑問だが、背水の陣の会社や人は思い切ったことを するものだ」と同教授は述べた。

フォードの発表は通常取引終了後だった。株価は時間外取引で一時、36セ ント(4.3%)高の8.75ドルを付けた。通常取引終値は前日比12セント高の8.39 ドル。

フォード氏は2001年のCEO就任以来、10年に及ぶ米市場でのシェア縮小 に歯止めをかけることができなかった。ガソリン高でピックアップトラックや SUV(スポーツ型多目的車)の販売が低迷するなか、フォードの今年1-8 月の販売台数は前年同期比9.9%減少した。

5日の記者会見によると、フォードCEOは「5、6月ごろに」、自身の 職責が重過ぎるとの考えを取締役会に漏らした。7月にはCEO交代を真剣に 望む考えを示し、本格的な人選が始まった。ムラリー氏の起用について多くの 幹部に伝えたのは「数日前」だったという。

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