英金融サービスのコリョ・アジア、米制裁対象の北朝鮮銀行を買収へ

英金融サービス会社のコリョ・アジア(ロン ドン)は1日、北朝鮮の銀行で米国の制裁対象になっている大同信用銀行を買 収する方針を明らかにした。買収金額は不明。

米財務省は昨年9月、北朝鮮はマカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(B DA)を麻薬密輸のマネーロンダリング(資金洗浄)に利用したとして、大同 信用など北朝鮮の銀行が持つBDAの口座を凍結した。BDAは現在、マカオ 政府の管理下に置かれている。

コリョ・アジアのコリン・マックアスキル会長は、電子メールでのインタ ビューに対し、大同信用の価値は「米政府と制裁の問題を解決できれば高まる」 との見通しを示した。

北朝鮮は、同国の核開発をめぐる6カ国協議を再開する条件として、金融 制裁の解除を要求。米国や中国は、北朝鮮が7月にミサイル発射実験を行った ことを受け、同国に協議への復帰を求める取り組みを強化している。

コリョ・アジアは、完全子会社を通じて大同信用の過半数株式を取得する ことで合意。マックアスキル会長によると、大同信用の主要株主がコリョ・ア ジアに身売りを持ちかけたという。

透明性

マックアスキル会長は、大同信用の経営に直接かかわらず、相談役として マカオにある同行と顧客のマカオ資産最大計700万ドルの凍結を解除するよう、 米当局に働き掛ける考えだ。マカオで凍結されている北朝鮮の銀行の資産は計 約2400万ドル。

一方、大同信用は北朝鮮でなく外国の顧客のみを対象に営業しており、同 行の取引は合法的で透明性があるというマックアスキル会長の主張は、米財務 省に受け入れられない可能性もある。

スチュアート・レビー米財務次官補は先月「北朝鮮が通貨偽造や麻薬密輸 のほか、世界中の口座を使って核拡散関連の取引を行っていることを考えれば、 北朝鮮の資金は、違法と合法の境界線がほとんど分からない」と述べていた。

大同信用買収は大きなギャンブルではないかとの質問に対し、マックアス キル会長は「ギャンブルではなく、ギャンビット(序盤の一手)だ」と回答。 北朝鮮関連の金融に対するレビー次官補の無差別的な非難が、米国の利益に反 することを主張する方針を示した。

同会長はさらに、大同信用を制裁の対象から外せば「金正日総書記に6カ 国協議への復帰を検討させる」ような大きな報酬につながる可能性があると指 摘した。

-- Editor: Langan

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