アビームM&A:コンサル要員増員、50人体制へ-NEC資本課題(3)

経営コンサルティングやM&A(合併・買収) 助言を手掛けるアビームM&Aコンサルティング(東京都千代田区)は、コンサル タントを採用・育成する。今年度に続き来年度も新人を含め人員を確保、50人体制 で急成長しているM&A事業などを支える。岡俊子代表取締役がインタビューで明 らかにした。

アビームM&Aは現在、岡社長のほかコンサルタント25人、M&Aを成立させ るアドバイザー4人の体制で事業を進めている。ここに4-7月までに初の新入4 人を含む6人を採用した。さらに来年度中も同数の人員確保を計画している。新人 はコンサルタントとして教育、育成して早期に陣容を整える。

阪急ホールディングスによる阪神電気鉄道の実質的な買収で、アビームM&A は阪神電に助言(株式交換比率算定と適正意見表明)した。この実績で4-6月の 日本企業関連M&Aのフィナンシャルアドバイザー(FA)で4位に入り、モルガ ン・スタンレーやUBS、メリルリンチといった欧米大手金融機関を抑えた。

アビームM&Aは、2005年4月に親会社アビーム(旧デロイトトーマツ)コン サルティングから分離、誕生した。M&A助言を始めたのは同11月からだが、早く も1月発表の三洋電機の3000億円の第三者割当増資にも関与した。コンサルティン グ面で人材やノウハウが豊富で、さらに陣容を拡大してM&A助言などを強化する。

M&A助言を本格化したのは、旧山一証券出身でM&Aに詳しい丸山真路氏を 採用したのが契機。丸山氏は現在マネージングディレクターとしてM&Aのノウハ ウや人脈を駆使して事業を進めている。

NEC資本に課題

同時に親会社の資本がアビームM&Aの足かせになっている。アビームコンサ ルティングは2003年にトーマツとの資本提携を解消し、NECが資本参加して現在 は過半数を出資している。NECの出資比率は2010年に向けて100%になる契約に なっている。

この資本面について岡社長は「基本的に親会社にさえ内部プロジェクトは公開 しておらず、こうした点を顧客に説明、納得していただいている」と事業には影響 しない点を強調した。とはいえ独立性が100%確保されているとも言い切れないこと も確かだ。

NECの出資比率が段階的に高まるなかで、事業の独立性を担保する必要から 資本対策の必要度は時間とともに高まる。今後は自社株を他社に売却することや株 式上場といった資本面での対応が、2010年に向けて出てくる公算が大きい。

NEC株の終値は、前週末比13円(2.1%)高の634円。

   【4-6月のFAランキング】(日本企業関係で31日時点の集計、百万ドル)
     順位      社  名                                 関与総額  件数
      1.野村ホールディングス                        10591.56   37
      2.アーンストアンドヤング(E&Y)             4928.21   4
      3.GCA                                       4926.67   5
      4.アビームコンサルティング                     4808.49   2
      5.プライスウォーターハウスクーパース(PwC) 3491.53   5
      6.モルガン・スタンレー                         3486.18   11
      7.UBS                                       3341.07   4
      8.メリルリンチ                                 3338.92   3
      9.アメリカン・アプレーザル・ジャパン           2975.23   1
      10.ゴールドマン・サックス                       2738.27   2

--共同取材 東京 田口敦子 Editor : Okimoto