ヘッジファンド、売買手数料の半分以上を証券会社の調査に支払い

ヘッジファンドはトレーディング手数料の半 分以上をウォール街の証券会社から得ている株式調査のために支払っており、証 券会社はこうした顧客への助言業務を強化していることが調査で判明した。

グリニッチ・アソシエーツが27日公表した268の機関を対象に実施した調 査結果によれば、ヘッジファンドは今年、手数料収入の55%を調査リポートの 代金として支払っており、この割合は昨年の50%を上回った。投資信託が調査 に支払う割合は42%だった。

証券会社の調査部門は2003年に利益相反問題で当局と和解して以来、投資 銀行業務支援の見返りとしての収入を得ておらず、アナリスト数を減らしていた が、ここにきて1兆ドル(約115兆8000億円)の規模を持つヘッジファンド業 界向けサービスに軸足をシフト。アナリストらをトレーディング・デスクに配置 し、時宜を得た助言を提供している。

グリニッチのジェイ・ベネット氏はリポートで、「証券会社に利益を生み出 す顧客が情報源を得ている構図だ」と指摘し、「この競争では、ヘッジファンド が楽々と勝っている」と述べた。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスとU BSなどは、アナリストを調査部門からトレーディング・デスクに移動させてお り、調査リポートを幅広く配布せず顧客に個人的に調査分析を伝えている。

グリニッチの推定によると、ヘッジファンドは米国の証券会社の株式手数料 の約3割を占めている。ヘッジファンドは、ほかの資産運用会社よりも高い手数 料を支払っている。06年のニューヨーク証券取引所上場銘柄1株当たりの手数 料として平均で、ヘッジファンドは4.1セント支払っていたが、投信は3.8セン ト、年金は3.7セント、銀行は3.6セントだった。ただ、ここ2年でヘッジファ ンドの手数料は資産運用業界全体に近づいており、04年の4.6セントから低下 した。